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1週間に1記事を目標にして、考えたことや描いた絵について書いてます。

お絵描きのスランプの原因に迫る

どうもうまく絵が描けない。ちょっとしたスランプだ。もにゃもにゃしててもしょうがないから原因を探ってみた記事。

(今週の一枚)暑いけどお散歩楽しい(pixiv

 

ちょっとしたスランプ

 最近、なかなか時間が取れなくて絵を描く時間もないんだけど、そんな中でいざ描こうとするとうまく描き始められない時がある。

 ややこしいのが、多分、ちゃんと時間が取れてもうまく絵を描けない時があったり、短時間でもサッと作業に移れる時があることだ。単純に体調の好不調かとも思ったがどうも違う。そこで、絵を描く作業自体に問題があるのかと思って考えてみることにした。

 うまくいかない場合、原因がいくつか浮かぶ。一つはイメージがまとまらないことと、もう一つはどんな色にしたらいいのかパッと頭に浮かんでこないことである。頭の中でまとまらないまま描くとどうしても筆は止まる。

 ぼんやりとしたイメージのまま色を選ぶこともある。夏なら空の青、冬なら雪の白、夜なら闇の黒みたいな最初のイメージ色はあると思うんだけど、絵としてこれだっという色の組み合わせが考えつかない。

 

 では、自分はどんな描き方をしているのかをまず思い出してみる。以前から取り組んでいる描き方は色に統一性を出そうという試みで、その流れは以前の記事で書いた。例えば、ダイナミクスを出そうとして色を組み合わせようとした。

nipplelf.hatenablog.jp

 この記事では彩度の変化をうまく使うことで、時間変化が強く表れる表現ができるんじゃないかと書いた。

 また、他の記事では色について人によって見え方が違うことを書いた。

nipplelf.hatenablog.jp

 誰にとって、どういう印象を与えるかを考えてから色を選択すれば、その人にとって心地よかったり印象に残る作品ができるんじゃないかという考えを書いた。

 

 まぁこんな風に理詰め(屁理屈)で色々考えて描こうとしているんだけど、ありがたいことに、評価としてはこのやり方が正しいという結果になりつつあり、まぁいいかなぁと思っている。

 ただ、同じ方法を描き続けると絵の幅がなくなるので、実は、別の方法の試行錯誤を混ぜて絵を作るようにしている。そうすると頭が混乱してなかなか筆が進まないという感じになってちょっとしたスランプになってしまった。

 まぁスランプは苦しいんだけど、それはそれでいい経験なので、その過程を忘れないように書いておくことにする。

 

色に統一性を出さない描き方

 目指しているものは「いい絵を描く」というものだけど、色に関して言えば基本の数色を立ててそこから色の幅を作って統一性を持たせるというものいい絵なんじゃないかと考えている。また、その色の選択によって印象が大きく変わるので、絵のイメージを選んで、色を組み合わせて、絵を描くことで印象の強い絵を描けるのではないかと思っている。

 例えば、ちょっとしたファンタジー感があり、広がりの絵を描こうとすると、空の青と雲の白を前提とした色選びをして、この色から周辺色を加えて絵を作ると下のようなものになる。

 キャラをできるだけ小さくして空を含む風景を描くとダイナミックなものが描けたんじゃないかと思う。

 しかし、本来の世界には青と白が支配するものではなくて、全く別の色が当然存在して、それが絡み合って世界を作っている。

 そこで、空の青と雲の白だけでなく、基本色として別の色をさらに加えて作ってみたらどうだろうかと試してみた。

 それが上の絵で、砂浜の黄色、猫のさび色、海の水色を加えてみた。

 そうしたところ、青と白よりも絵がごわついてしまった。なるべく多く基礎色を立ててみようとすると、それぞれの色が反発しあってしまってうまくかみ合わない作品になってしまった。

 本来の方針では絵のイメージ→色の組み合わせ→実際のお絵かきになるが、まず色の組み合わせから考えたのでくしゃくしゃになったんだなぁと思う。

 描き終わってみると「あぁここが悪い」とわかるが、描いている間はそんなことわからない。ちょっとしたスランプだ。

 

 これを解決する方法としては絵のイメージの再構成だ。「夏が暑いから広大な海で涼む」をテーマにすると、なるべく砂浜を小さくして、猫を海の上に配置してぷかぷか浮かせれば広大な海のイメージと猫のちっぽけなかわいさが出たと思う。

 

イメージが優先しすぎる描き方

 色についてはまず絵の基礎となるイメージが大切だということがわかってきたが、そのイメージの求め方についてさかのぼって考えてみる。

 ぼんやりとでもイメージか、しっかりとした主張を組み立てるかで絵の描き方は変わるかもしれない。いずれにしろ、絵の中央部分がないと絵にならないし、その程度は人によって異なるだろう。一方で、絵において、相手にその主張やイメージを情報として伝える必要がある。どんなに細かく描こうが、どんなに色とりどりにしようが、見てくれる人が理解できなければ意味がない。意味が分からなければ好き嫌いは生まれないしSNSならパッと見てサッとシカトされる。

 つまり、その構図を作るとは、主張したいことをできるだけシンプルに表現し、その部分明確にしないといけない。色は首長やイメージを整える効果はあるが、何を整えるかが重要なんだろう。言い換えれば、イメージがあったうえで色々描きこんだり、その主張を修飾するような様々なギミックを入れれば華やかな作品になるんじゃないかと思う。

 例えば、午後の昼下がりコーヒーを飲んでゆったりするというイメージを伝えたいとすると、絵の中心はのんびりする人とコーヒーになる。これが中心だ。ただ、それだけだと絵の主張は弱いので、ファンタジー要素を加えたり、色を中心から徐々にぼやかすようにギミックを配置すればどこが真ん中で、何が言いたいかを表現でき、おまけで絵の細部を楽しめる…という風になると思う。

 上の絵のように、真ん中がちゃんとあれば、興味のある人はそれ以外の部分にも楽しんでもらえるし、評価も上がるだろう。

 一方で、ぼんやりしたイメージをぼんやりに描いてしまうと、当然相手には何が言いたいのか伝わらない。もし、色で中心を作っても、絵の真ん中がないとよくわからないものになる。

 上の絵は猫が私の知らない出口から出入りして困っているけど、実はその出入り口がとんでもない世界に通じているからびっくりした…みたいなものを描こうとした。

 …なろう系小説のタイトルじゃないけど、言いたいことが長すぎである(-_-;)

 猫のことが言いたいのか、その出入りのことが言いたいのか、出入口のことが言いたいのか、異世界を描きたいのか、お前は何が言いたいんだ状態になっている。

 主張があいまいなので、それに続く色選択もきつめで変だし、構図も遠近感がない。

 正直見返してみると、なんじゃこれ?と思った。ちょっとしたスランプである。

 

 これを直そうとするなら何が言いたいのかをそろえる必要があるのだろう。風景画と捉えるなら、鏡の向こうの世界を描くべきだろう。異世界を描き、門となる鏡を描き、それに触れる猫を描き、こちら側を描けばいい。中心の異世界から徐々に描き、描き込みも異世界を軸にすれば色の組み合わせも整うだろう。

 

見返してみて思うこと

 最近、なかなかうまく描けない・筆が進まないと感じるけど、好不調の差が激しくなりつつもある。描き方の試行錯誤としてあえて色をカラフルにしたり、構図を崩したりすることをやっているのも原因の一つだけど、思い返してみれば、描くことのアプローチ…というかはじめの一歩がこけているものが多いなぁと感じた。

 漫画家さんとか芸術家さんの筆がなかなか進まないことがあるという話をよく聞くけど、「まず何をすればいいのか?」というものを決めておくとなんだかんだ没入していい感じになれると聞く。

 作業に邪魔を入れないようにするために、アイデアを出す場所、ラフから下絵を完成させる机、色を塗るスペースを分けてシングルタスク化する人もいれば、部屋を真っ暗にして耳栓をしてPC作業をする人なんかもいるそうだ。

 自分の場合、アイデア→主張決定→下絵→色選択→構図→色塗り→再構成→効果修飾みたいな流れにするとうまくいくけど、どうしても工程を無視して作業を始めることが多い。そうすると筆が止まったり、変な絵になる割りあいが多いなぁと感じた。

 

 自由に絵を描こうと思って試行錯誤しているけど、うまく描けずに苦しむことが多くなるというのは本末転倒なことなのかもしれない。少し自由度を減らして流れ作業を強めることで苦痛を減らしたほうが楽しくお絵かきできるのかなぁと思った。

 

終わりに

 自由と義務はセットだけど、マニュアルと想像力もセットなのかもしれないと思った。枠のない自由な発想って意外と出てこない(;´Д`)

 枠のある世界で自由を謳歌したほうが解放感があるというのは…何というか、人生の矛盾なのかもしれないな(^ω^)

 

 

 

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