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1週間に1記事を目標にして、考えたことや描いた絵について書いてます。

半年の進歩を見てみる

色々と絵の記事を書いてきたが、そろそろ忘れそうなので、一旦何を考えてどう絵を描こうとしているのかをまとめてみようと思う。

 

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(今週の一枚)ハロウィン会場の下見🐱(pixiv

 

 

 紆余曲折があり色々迷いながら絵を描いたり発表してきた。そのまま流してしまうのも一つの手だが、技術的な進歩のためにも定期的にそれを振り返っている。前回は絵そのものの描き方に焦点を絞って画力の欠点をどう補うかなどを書いた。

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 今回は半年ぶりに、そこからどうやって絵を描こうとして、何を悩んできたのかを振り返って少しでも進歩したかを見てみる。

 

個性的に見せる方法

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 SNSで発表しているので、絵の画力というより、如何に人気者になれるかが絵の個性にとっても重要な位置を占めている。

 大切なことは見てくれる人が見たいものをどう出すかあり、個性の前提は絵のベースに喜怒哀楽などの感情を如何に組み込むかが大切なのではないかと考えた。自分をあまり変えずに他人から見て個性的なものを作るには絵の基本設計にそういった感情や思いを載せることが一つの目標になった。

 半年間やってきて分かってきたことは、よく見ると感情をじわじわと揺さぶられるような作品ではなく、ぱっと見た瞬間に嬉しいとか悲しいと思えるようなものが受けることである。

 思いが強ければいいというわけではなく、パッと見た瞬間に「楽しい」とか「怖い」とか「エロい」といったわかりやすいアイコンでないとSNSでは人に伝わらない。また、そこに文章を添えてもほとんどの人が理解しないのは意外だった。

 そこで、自分の個性を出すために強い感情よりも、「ほっとする」とか「ニヤリとする」というコンセプトで作品作りをすることを心掛けた。残念ながら、以前よりも少し柔らかいメッセージ性になったため評価としては全体的に下がったのではないかと思う。しかし、試みとしてはうまくいった作品もあるので、どの程度の分かりやすさが必要なのかはこれから要検討ということになった。

 今後の課題はより感情を強く押すことを試すが、どこまで強めの主張が自分の描き方に合うのかを見極めることになると思う。

 

深みのある作品作り

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 絵の描き方として深みのある作品を作ろうとすると様々な技法や描き方が存在する。そのなかで、重要となってくるのが構図においてパースの引き方と奥行きのイメージではないかと思う。

 ニッペルフの描き方はちょっと特殊である。キャラクターや各オブジェクトの描き込みにおいて立体化を前提にした作りをしているので、どうしてもコントラスト、特に、陰影が強く出てしまう。これがある意味個性になるのではないかと思っているが、これがあだとなって構図を損なうことがが多くあった。全体を一気に描き込むことができないので、紙芝居的に何層かの背景を組み合わせて絵を作っているが、この作り方だとパースの入れ方がなかなか一致しなかった。

 そんな中でも、何枚かのキャラ絵のポーズにおいてパースを意識した作りをするとそれなりに面白い視点の絵を作ることが徐々にできるようになってきたが、これを少し大きめの絵に導入しようとするとどうしてもひらぺったくなる。

 

 ここ半年はその平面的見てくれを改善するためにいろいろと試してみた。一番楽でわかりやすい方法は「距離に合わせて描き方を変える」という方法であった。

 消失点を意識しつつオブジェクトを配置し、パターンをそろえて描き込みの量を距離によって調整して一つの絵にするのが今までの描き方とすると、ここ半年の描き方がこの距離ならこの描き方と決めて全く別の絵柄を組み合わせてしまう方法となる。

 以前も描き方に幅を持たせたが、それを距離で完全に分けることで奥行きを作る。描き方も4パターン(筆の変更、ぼかしの量、線画やシルエットの比重)ほど用意しておけばかなり深さが付く。

 問題点は当然あり、パースが消失点にまっすぐ伸びるような視点(まっすぐな道と街並みのようなもの)だと絵がガタガタになり、違和感が隠しきれなくなる。森林や山河のような曲がりくねったものや雑居ビル群のような乱雑なものだと新しい方法が有効になるので、構図の取り方をどうとるかが重要になる。

 工業製品(自動車や鉄砲など)やまっすぐ同じようなオブジェが並ぶな背景などある程度直線的な形を持つものに遠近感を作るのが次のテーマになる。一つのオブジェクトで描き方を変えるのは難しいので、光陰の量やぼかしを上手くコントロールすることになるが、どの程度焦点深度を絞るかなどパソコン様の御力を期待することを含めて描き方を練るのが今後の課題となった。

 

色彩の落ち着き

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 絵にとって深みと共に大切なのが一体感である。意図的にそれを離した線画の太いイラストの逆といえばわかりやすいのかもしれない。

 それを支えるのが線画の太さであったり、光陰の強弱が距離によってボケるかといった物理的な遠近感であるが、絵の技法としては色の組み合わせ、色彩の統一性も重要なポイントであると思う。

 前回までは、純粋に色レイヤーを完成絵に充てることで全体の色味を消して統一感を出していたが、マイナス効果として近傍がぼやけることが有った。そこで、印象度を維持しつつ一体感を出す方法としては青を如何に利用するかといった目に与える色の強さを使ったり、メインとなる色をまず決めて着色をすることで色の凸凹を作ることにした。 

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 この際、分かってきたことは遠近感には彩度の強さが大きくかかわるのではないかという点である。メインの色から見て、色相の強度ははあまり遠近に差がなく、明るさはメイン色と遠近感で関係ない。彩度はメイン色より強くなると近傍のイメージ(弱いと遠方)になると考えられる。

 あくまで、メインの色から見ての距離感なので、RBG値(0~255)としてはおそらく10も離れない程度の差であるが、これを意識すると色だけで距離感を演出できると感じた。

 逆に彩度を絵の全体で高め(もしくは低め)において距離におけるRBG値を弄るとそこまでの差を作ることができなかった。そのため、距離感を演出する絵を作ろうとする際にメインの色を決める際は若干彩度が弱めの色を選ぶとうまく効果を作ることができるのではないかと思う。

 

 考察として、アニメの背景についてて考える。平べったいアニメ顔でキャラの一体感を出す際、多くのアニメ背景は青で彩度高めにする。これによって画面全体の距離感が崩れるが、これは意図的にキャラと背景を独立した2平面を作り、絵全体に一体感を出さないようにしている。アンバランスなキャラクターを成立させるある意味騙し絵的な技法なのではないかと思う(キャラのバランスがおかしいが、それ以上に背景とキャラの関係が変なのでキャラのおかしさが目立たない)。

 ここからわかることは何らかの違和感がある絵になってしまった際は無理に一体感を作ろうと塗り直しをしたり画像効果を加えてごまかすのではなく、敢えて別のところに違和感を作れば欲しいところに疑似的に一体感を再生させられるのではないだろうか。

 

 大切な点は単純なコントラストと明るさをコントロールするのではなく、メインの色から見た彩度と全体的な明度をほんの少し上げ下げすることで絵の距離感を演出できる。…というのがここ半年の発見。今後はこの彩度と明度を上手く崩してキャラの印象度を上げたり、キャラ絵におけるキャラと背景の関係を上手く調整することになると思う。

 

まとめ

 一歩、二歩踏み込んだ書き方ができてきたと思うが、その塩梅の調整はまだできていない。挑戦はまだ半ばでうまく個性的な絵になっているかどうかといわれるとまだまだで、よーく見ないと書いている自分でも理解できない程度の差になった。

 

終わりに

 うまい人ってやっぱり才能が有ってたくさん絵を描いている人なんだけど、そう言うのがない自分がどこまで描けるかがちょっとした遊びになっている。

 …まぁ神絵師の道は果てしなく続くってことなんだろう(^ω^)

 

 

 

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