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1週間に1記事を目標にして、考えたことや描いた絵について書いてます。

大きさと価値を考える

作業部屋でカメラを整理していると、大きさとその価値についてふと思うことがあったので書いておこうと思う。

(今週の一枚)弟子入り前にすること(Pixiv

 

 以前書いた記事の追記的・雑記的なものなので、ご興味があれば↓の記事をご覧いただければ幸いです。

nipplelf.hatenablog.jp

 

大きいものと小さい物の違い

 大きいものはありがたいが小さいものも尊いものだ。もちろん、おっぱいのことだ。気が狂ったのかな?と思いつつ作業部屋を整理していると同じように大きさのずいぶん違うLUMIXマイクロフォーサーズのカメラを見比べることになった。

 DMC-GH5とDMC-GM1である。GH5はLUMIXマイクロフォーサーズの前世代のフラグシップ機で、GM1はマイクロフォーサーズの世界最小を冠する根強い人気を持つカメラだ。

 写真を見てもらえばわかるように、同じセンサーサイズなのに大きさは倍以上違う。

 まぁ、当然、大きい方にはそれ相応のセンサー類や手振れ補正、CPUやPCBからSDへの熱処理構造が設計されており大きいなりの理由があるが、小さい方には必要最小限の機能をコンパクトに詰めてカメラとしての機能をしっかり備えている。それぞれに意味を持たせている。

 実際に手に取ってみると大きい方はそこまでの圧迫感や重さを感じないが、小さい方を持ってみるとその大きさだけでなく軽さに驚く。

 フルサイズのカメラと比べるとどちらも小さくて軽いが、その中でも用途が大きく異なるんだなぁと実感できる。価値はそれぞれ持っている。

 

カメラ+レンズを見る

 さて、この大きさを図る際、一眼レフカメラ本体単独で考えると失敗する。こういうカメラはレンズとセットで見ないといけない。

 そこで手近にあった画角の大体同じなレンズをつけて比べてみる。

まずはM.ZUIKO DIGITAL ED 12-40mm F2.8 PRO このレンズは重いが寄れる

 

 次にLUMIX G VARIO 12-32mm / F3.5-5.6 ASPH. / MEGA O.I.S. このレンズはチャチで細かい作業はできないが手振れ補正が意外と効く。

 それぞれをつけて比べてみると一目瞭然で、小さいカメラには小さいレンズ、大きいカメラには大きいレンズをつけたほうがかっこいい。

 実際手に持ってみるとさらにわかることがある。重心の関係から小さいカメラに大きなレンズをくっつけると手が振られてうまく持てない。一方で、大きなカメラに小さなレンズをくっつけるとうまくレンズのズームリングを操作ができない。

 つまり、かっこいいかだけでなく、実用上使えるレンズが限定されており、カメラで客を選んでいる。使えるけど、使えないもしくは使いづらいというのは何とも言えないもどかしさを持つ。

 カメラの価値はレンズによって変化するが、その価値は意外と限定されているのかもしれない。

 

大きさのTPO

 マイクロフォーサーズの利点は大きさだ。フルサイズセンサーのカメラと比べると、同じような性能でも2周り位小さく、半分くらいの重さになる。一方で、コンデジの小さなセンサーと比べるとその大きさは10倍弱あるので、カメラの大きさが同じなら写真撮影としての性能は非常に高いと言える。

 しかし、大きさでどちらにも強みがあるということは中途半端であるともいえるので、単純に価値を見出すのは難しい。

 

 小さいGM1+12-32のセットは手持ちのポーチに入る程度で、持ち運びがとても楽だ。SONYのRX100シリーズやRICOHのGRシリーズなどの高級コンデジを意識したような作りになっており、実はGM1でもRX100-5程度の画質の写真は撮れてしまう(いくつか制限はあるが)。

 そこから考えると、小さいやつは気軽に街撮りやスナップショットを撮るために特化したカメラなんだろう。逆に言えばそれ以上のことは期待できない。

 

 一方で、GH5+12-40セットはカバンに入れて背負う感じになる。撮影するには場所を決めてびしっと構える感じだ。ゴルゴ13みたいにスナイピングするのかもしれない。

 フルサイズの持ち運びを考えると、巨大なレンズを持ち、重たいカメラをセットして、三脚やケージに色々と電子機器を積むととんでもない大きさになる。この軽量化と画質の維持から、GH5は一つの答えなんだろう。また、写真のみを考えると、どうしてもOLYMPUSのOM-Dシリーズに引けを取るので、動画撮影を前提に置いた少し高度な撮影を意識した構成になるんだろう。

 

 子供の発表会、アイドルのステージや鉄道写真を撮るシーンにおいて、TPOを考えると、人込みや背景に紛れて撮影できるかやそこまでの持ち運びの難易度が写真撮影のネックになる。カメラのTPOは道具としての価値の一つであり、そう考えると実用性においてマイクロフォーサーズは価値があるように思える。

 

実際に大きさに価値があるのか

 こんな感じのことを実際に写真を撮る何人か聞くと、いくつかの点において共感を持ってもらった。しかし、最近、多くの人はマイクロフォーサーズを買わない。販売額ではSONYの足物にも及ばないし、Panasonicの技術力は何周遅れかわからないし、今ではもう撤退準備中だ。

 しかし、10年前は同じような状態でも販売は違った。ここ10年で一番ヒットしたのはDMC-GH4(2014年発売)で名機(何でもかんでも名機になるので本当に高性能かは不明)と言われたカメラだけど、売れた理由はカメラの性能や大きさというよりも宣伝と販売戦略がうまくいったからだったようだ。

 多くは触れないけど、色々な方面に強くセールスをかけて売り切ったようである。今でも、「Youtube始めるならGH4だよね」なんていう人がいてちょっと驚く。

 

 ここで重要なことは10年以上前から大きさが販売であんまり注目されていなかった点である。例えば、EUの規制をぶっ飛ばして長時間動画撮影できることが海外での売りだったりする。

 つまり、多くの人は実際の性能や自分がどう使うかという道具としてのカメラを考えているのではなく、なんか知っているメーカーだとか、なんとなく使いやすいとか、他にそれしかないという点でカメラを選んでいる。

 何万円、何十万円もするツールをなんとなく買うというのは自分には信じられないんだけど、ふわっとなんとなく買うならそれもありなのかなぁなんて思った。

 

 販売推移やその戦略の結果から見ると、大きさの価値とはカメラのメインの価値ではなく、ちょっとした付加価値程度のものなのかもしれない。

 

終わりに

 金があるならSONYのα7シリーズでかっこつけたり、Blackmagicでガチガチのカスタムにするんだろうけど、それらも実は他人に見せつける自己満足的なものが大きくて、本当のカメラ性能はそこまで見ていないのかなぁなんて感じた。

 カメラはやっぱりおしゃれアイテムなのかもしれないね(;´Д`)

 

 

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