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1週間に1記事を目標にして、考えたことや描いた絵について書いてます。

youtuberの未来

テレビ芸能人はオワコン、時代はyoutuberで大儲け…っていうけれど本当はどんなものなのかちょっと調べてみた。

 

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(今週の一枚)つまみ食いの犯人はお前だな!(pixiv

 

 最近よく耳にするyoutuberって単語は明確に定義されていない。この記事ではとりあえずyoutubeに動画を投稿して広告収入得たり、動画関連業務をこなす人たちをまとめてこう呼ぶことにする。

動画の種類と人気

 どういった種類の動画があるのかなぁと調べてみると、実にたくさんのコンテンツが溢れている。日常系、お笑い、商品紹介、やってみた、つくってみた、教育、政治、ゲーム実況、スポーツ、音楽、料理、動物癒し、どっきりやギャンブルなどなど、とにかくトレンド・話題となるものや趣味実学に至るまであらゆる情報が動画化されて収益を競っている。

 一般的に演者のコンテンツ化によって習慣化される視聴傾向はあるが、子供のおもちゃ紹介動画が視聴数トップだったりと明確な「これをやればみんな見る」と言うものはないようだ。

 ただ、視聴者はyoutubeトップからお勧めされたものを見る傾向がとても高いようで、各地域、年代、性別を考慮した以前見た動画と同じようなものを見るように誘導されている点は明らかだと思う。

 現状の視聴傾向として、テレビと異なり「これを見る」と決めて10分程度の短時間の動画を数本ザッピングしたりする場合と、テレビのように時間を潰すために数時間に及んで動画を流し続ける場合に二極化されるようで、youtube本体としてはより長く動画を見てもらう方向が好ましく、長時間視聴させようとあの手この手を使っている。

wired.jp

 そのため、これからは(人気がある動画)=(ストレスなく長時間見られる動画)となってくる可能性が高く、今のようにドッキリとか衝撃映像みたいなものよりもふわっと優しい声で話を聞く様な動画が増えるのではないかと思う。

 

儲けの傾向

 2018年以前と以後とではyoutubeの儲け方はだいぶ違ってきているようだ。ほんの数年前まではテレビ番組・漫画の違法コピーや他人のyoutube動画や他サイトの転載なんかが溢れていたが、ものすごい勢いでそれらは駆除され、しっかり自分で作った物しか受け入れらない(儲けられない)ようになった。

support.google.com

 これはリワード基準を大幅に変更したことや著作権を含めたアメリカ(カルフォルニア州含む)を中心とした裁判事例が徐々に固まってきたこと(文化庁内調査pdf)、googleyoutube社がグローバル企業でなく持ち株会社Alphabetが名実共に「アメリカの会社」と言うくくりに落ち着きつつあることから、規約を含む報酬の縛りを改めたことが原因であると思う。

forbesjapan.com

 フェアユースなんて言ってたが、やっと儲かってきて賠償金がやばそうなので臭い動画は見つけ次第とりあえずみんな消すということになったようだ。

 そのため、アメリカ的な放送の縛り、例えば子供を殴らないとか、人種間対立を煽らないとか、LGBTを見下さないとか、家族が一緒に見て不愉快にならないようにする…と言ったコードがあるが、それに引っかかる様な事をすると収益化が難しくなる。アメリカのお茶の間に向けて動画を作らないといけないようだ。

 

 

広告の方向性

 アメリカの法律の下で動画を作るにしても、実際、日本人が日本語で作った動画を見るのは多くが日本人である。そこから投稿者は広告収入を得るので、今度は日本の広告側からyoutubeを調べてみる。

 広告代理店と言えば電通が有名で毎年1兆円近い利益を出している。国内企業と思いきや利益の6割を海外事業で占め、約5割がインターネット収益となっている。今年はついにテレビとネットの利益が逆転するかもしれない。

 この企業は2013年以降急激に海外展開をして2015年あたりに株価のピークを迎えるのだが、その後思ったように業績が上がらず、徐々に株価を落としているようだ。IR↓を見るとオーガニック(内製)で色々する…つまり、ステマを活発化(ブランディングを含め)できないことが海外展開の苦境の原因みたいなことが書いてあって、結構面白い。

www.group.dentsu.com

 また、利幅が上がらない点はインターネット関連広告がテレビのようにうまくいかなないことが主原因にようにも見られ、IRを見る限り色々と社内を整理したり事業を弄っているようだが、顧客の要望もあってネット広告に注力することははっきりしていると考えられる。

www.d2c.co.jp 

 つまり、広告よりも自分たちで番組を作って色々なものを売りたいと考えてるので、インターネットの媒体として、一番のターゲットがyoutubeとなる。

 去年あたりから急速にテレビ芸能人が事務所単位でyoutuberになったのも、こういった広告関連事業の大きなシフトがあったからと考えられる。この流れはその他広告代理店も同じような動きを見ることができるので、国の内外問わず所謂「案件」ものの動画が増えるのだろう。

 そのため、相対的に素人に毛の生えたような動画は隅に追いやられ、テレビ的な完成されたテロップや視聴者を購入へ誘導するような煽りがある動画が主流となる可能性は高い。今年からyoutubeに通信販売や旅番組みたいな「よく作られた動画」が溢れるのではないかと思う。

 

んで、儲かるの?

 はっきり言えることは「儲けることはできる」ということだと思う。

 ただ、上で書いたようにyoutubeは明確にアメリカ下の企業倫理を問われる。そのため、今までの様なぎりぎりアウトwな動画を作っても、収益化はできない。また、alphabet社は一企業であり訴訟リスクを抑えるために投稿にあたっての明確な規定を明かしていない。そのため、数年おきに大幅なルールの変更と広告費の改定が行われることが分かっている。だから、ある一分野で1億円稼げても、次の年には100万円も稼げない可能性が常に付きまとうことになる。

 もちろん、一発当てたい!と動画を投稿するとか、空いた時間に生放送して投げ銭もらうみたいなライトな儲けをする分にはこれからもっと使いやすいサイトになるだろうが、サラリーマンのように安定的な収入源にはならない

 

 こういった急速な変化の事例としてUUUM(以下、U社)をあげる。こちらの企業は最近テレビ出演も増えたヒカキン氏や、はじめしゃちょー氏などの有名演者を抱える大手のインターネット関連企業であり、右肩上がりで業績を伸ばしてきた優良企業であるが、2019年に一気に業績が悪化した。上位の演者はしっかり動画・再生数を挙げているが、その他新規演者の誕生とサービス開拓は出来ず、youtubeのリワード基準改定に飲まれた形になった。サービス業は一般的に人件費が50%を超えると黄色信号と言われるけど、U社は人件費が60%近くまで上がったので業務委託費を一気に削ってしのいで、フラフラしている。

www.uuum.co.jp

 非常に興味深いのはU社自体はしっかりこのことを認識しており、これからのyoutuberの在り方を模索している点であり、テレビ出演、インフルエンサー化(商品広告)、クリエーターの特殊化と言った点を「個人経済圏」と言う言葉で表している(U社決算説明資料p44以降 pdf)。ただ、それがいつできるかということについてはわからず、利益率の減衰を暗に示しているなど、今までのお笑い系のyoutuberでは稼げないということをはっきり言っている点は面白い。

 

 U社含め、ザっとこういったお笑い系の演者さんたち(例数が少ないので下記の値は概算)の稼げる寿命を計ってみると、大体2年くらいが限界で、9割がネタ切れや炎上事件、質の低下などで一気に再生数が減る(1/10以下)。もちろんしっかり残っている方もいるので、生存率が1年で0.3と捉えればいいと思う。今年100人が大儲けした人は来年は30人残り、再来年は9人残る感じである。逆に言えば、一発当てれば億単位の金を得て、2年はなんとかなるということでもある。所属会社の利益と再生数を充てると大体10分動画1再生0.3円くらいなので、どの位の再生数が自分で生活できる、儲かっている人にあたるのかを考えてみるものいいかもしれない。

 

 では、お笑いのプロが成功できるかと言うと簡単ではないようだ。同じような時期に登場した江頭2:50氏と宮迫 博之氏を比べると、どちらもヒットしたが対照的だ。

 江頭氏はネットの草の根的な人気もあって、チャンネルが一気に登録者100万人超、各動画100万再生越えと大ヒットを続けるが、江頭2:50のPPPするぞ!から考えると、10年以上の紆余曲折を経てついに大成したともいえる。

 一方で宮迫氏は反社との不適切なにがしでテレビを干されてyoutubeに来た。その話題と有名youtuberをゲストに呼ぶことで大ヒットを起こしたが、1か月持たずに視聴者数が1/20程度に減った。広告の可否やゲストや裏方への支払いを考えると持ち出しになる可能性もある。

 電通の項目で書いたようにこれから次々とテレビ芸能人が来ることからも、「テレビ有名人カテゴリ」での知名度長く稼ぐにはU社が言うようにもう一つ特徴・個性が必要ということになるのだろう。

 

おまけ

 演者やマネージメント会社で稼ぐのはなかなか難しいことはわかったが、それでも穴があって、一番安定的に稼げる仕事も実はある。動画作成である。

 芸能事務所関係やマネージメント会社はあくまで人の取りまとめと企画であって、映像会社ではない。これが大量に参入して動画作成の需要が急騰する。また、テレビ用の映像作成の単価を考えると、10分動画作成で10万~ということになるが、そこまで高度な技術で作成する必要はなく、個人の編集ソフトで1万円で請け負える程度の映像作成となり、PCをソフト込みで投資しても1年かからずペイできる。大儲けはできないが、これから大量の顧客が溢れるので仕事は5年くらいは確実に確保できる。

 

終わりに

 youtuberで大儲けしようと思ったけど、なかなか難しいことが分かった(;´Д`)

まぁ遊びでやってみても損はないし、それで流れに乗れたら大儲けできるから、楽しんでやるのが一番妥当なルートなのかもしれないな(^ω^)

 

 

 

 

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