先日、岸田政権と尹錫悦政権が歩み寄ることになった。正直に言ってとても悪手だ。その理由をネトウヨ的にならないように考えてみた。
(今週の一枚)お花3(今週も写真( ;∀;))
日韓外交の概要
これまでこじれにこじれていた日韓関係を改善させることを目途として、尹錫悦大統領が今月訪日することになった。
韓国の日本への対応は政権ごとに変化し、韓国政府として融和的であったり急に敵対的になったりと一貫性がないことが知られている。また、同一政権でも政権末期や支持率低下が起こると、政権批判のガス抜きとして日本批判が用いられることが多々あった。
この日本批判でネックになってきたのが所謂「慰安婦問題」である。この問題は1990年代から、旧社会党の福島瑞穂氏らが中心となって、韓国の左翼運動家と連携することで規模を拡大させてきた反米活動の一環である。
実際、ひどい目にあった婦女子がたくさんいる社会問題であるが、旧軍の問題(軍票支払い不履行や朝鮮系女衒との関係)朝鮮戦争前後の韓国軍慰安婦やアメリカ軍の蛮行(強姦や殺人)などがぐちゃぐちゃに叫ばれたことでかなり難しい問題となった。
しかし、2000年代後半からお金の問題(団体から被害者への不払い、不透明な資金移動)が表面化し、活動としてはかなり不信の目で見られるようになった(のちに関係者逮捕)。
そして、安倍首相と朴槿恵大統領との間で「最終的かつ不可逆的な解決」がなされ、日韓の新たな関係が築かれることになった。…が、朴大統領が横領で弾劾され、逮捕収監されたため、この約束が破られ日韓の外交関係は破綻した。
これ以降、日本側の輸出管理規制の見直し、韓国軍の敵対行動、韓国裁判所による徴用工問題による差し押さえ命令とGSOMIA破棄のように関係が悪化し、左翼・市民活動的政権と安倍政権での交渉が不可能になっていた。
この外交問題は保守寄りの尹錫悦氏が再び大統領になることで改善の糸口を見ることになったのだろう。
なぜ日韓友好がダメなのか
色々と立場がある人が見れば色々な意見があるのだろうが、自分は今回の友好ムード醸成がとてもよくないと思う。その理由をいくつかに分けて書いてみる。
歴史的経緯から
この問題の本質は日韓両国が歴史を都合よく見てみないふりをしているから起こるものであると思う。まず大前提として、大日本帝国において朝鮮半島は日本の植民地ではない。
朝鮮半島は「日本」の外地であった。
独立運動や共産主義運動が巻き起こっていたため、基本的に1930年の朝鮮総督府の統治変更により様々な自由(当時の内地よりも自由)が与えられ、外地としては格別の扱いとなった。
つまり、朝鮮半島は沖縄や北海道以上の扱いであった。もし、今から北海道共和国や沖縄王国として独立しても、我々はこの地を日本だと思うだろう。同じことが韓国にも言え、大戦敗北後の多くの人はおそらく朝鮮を日本と思っていたのかもしれない。
この点を前提とすれば、国家間賠償として賠償金を払うべきではなかったし、アジア女性基金などを通じて支払うのではなく、個々人の銀行口座に直接入金すべきであっただろう。なぜなら、「慰安婦は元日本人の被害者」だからだ。
ゆすりたかりのように何度も支払わされてもお互いしこりを残したまま不和になるのは、仲介者を通した誤った金の払い方をするせいだし、誰も「元日本人」の被害救済をしないからではないだろうか?
この前提を元に韓国に慰安婦や徴用工問題を彼らに解決させても軋轢は残り続ける。
未来志向から
安倍晋三氏は色々泥のある人である。これはお爺さんの岸信介氏の色々とめんどくさい利権を引き継いだからであり、そこには胡散臭い連中がたくさんくっついてきているからだ。安倍氏の特異的な点はその泥を体にくっつけながら、他人の泥に文句を言わないようにしてことであると思う。
たいていの偉い人は脛にいくつもの傷を持ち、それを隠したり、他人の傷を攻撃してやっつけようとする。しかし、安倍氏はそれをあえて行わず対等な関係として相手を見ようとしていたと思う。
韓国に対してもこの姿勢は同じであり、昔色々あったかもしれないが、これから「対等な立場」で話し合いをしようとした。これはかなり衝撃的なことである。安倍氏は地元一帯の韓国朝鮮利権や在日韓国系に強いコネクションを持つ政治家であり、彼の言を信じれば、その利権をいったん手放してやり直そうということになる。
おそらく、彼が求めたものは過去とその利権ではなく、未来とその可能性だったのだろう。なかなかできるものではない。
しかし、安倍氏が提案した未来志向の外交は失敗し、韓国とは新しい関係を作ることも再び元属国・元支配国の関係に戻ることもできずにいた。そして、彼の死後、岸田氏と外務省は再び従来の加害者・被害者外交、支配国・属国外交を再び行おうとしている。
これは過去に捕らわれたみすぼらしい物であり、明日の可能性を否定しているものではないだろうか?
先の見えない関係はとても脆い。
感情的な意味から
ネトウヨが韓国・朝鮮人を「ちょん」と言って馬鹿にする。これは心のどこかに朝鮮民族は劣等人種だという先入観があるためだ。確かに韓国政府はくその山であり、いくつもの企業は平気で約束を違える。しかし、これは日本政府にも言えることであり、日本の企業もたいがい悪党である。また、個人の肉体能力を見ればむしろ韓国系のほうが立派なものを持っている人が多い。一方で文化的には日本のほうが縦横に広く奥が深い。
結局のところ、〇〇という民族や国が××だ…というのはただの思い込みで、いいところもあれば悪いところもある程度のものでしかない。こういった民族主義は国民国家を作るために生み出された妄想・幻想の類なのだろう。ネトウヨがちょんちょん言うのは日本という幻想に包まれて自分の劣等感を隠すための代償行動と思われる。
しかし、困った問題がある。
民族問題と異なり、実際に韓国は経済的・軍事的に空白地帯になりつつあり、かの地に価値がなくなりつつある点である。本来は地域の状態と人間の質については全く別問題である。しかし、我々はしばしば個人、民族や国をごちゃごちゃにしてイメージしてしまう。そこで韓国は劣等だという意識を簡単に持ってしまう。
この誤った意識は意外と多くの人に共有されている。少し韓国や北朝鮮にかかわりがある人と話してもそれは同じであり、在日韓国・朝鮮人、韓国人と話してもどこか日本のほうが優等な国、優等な人たちという印象を持っているようだ。むしろ、10代の人たちのほうがその傾向は強くて、教育では民族的自意識を強く持てとされているのに、現実の状態は経済を中心に悪化していることを肌で感じており、そのギャップに苦しんでいるようだ。
日本側として感情的にそれでいいのかもしれないが、今回のように向こうから頭を下げるような態度での関係改善は誤った民族イメージを肯定するようなやり方であり、誤った意識を肯定することになるのではないか?
気持ちと立場は別だ。
経済的な観点から
以前の記事で、韓国は価値のなくなった国になると書いた。
現在、これがさらに進んでおり、左翼政権による外交の失敗、軍事同盟のほころび、大企業優遇の廃止、少子化と海外流出による人口減少、経済政策の失敗などビックリするほど失敗に失敗を重ねて大きく国家が傾いている。
日本としても外交のあおりを受け、企業の投資が大きく減少し、中国からインドシナ半島へ目を向けるようになってしまった。我々から見ると、今の韓国というものには経済的に何の恩恵のないものとなり、金を注げば注ぐだけ損をする。
かつては元日本人の在日韓国・朝鮮人が多くおり、二国間を繋ぎ成長度合いの差や法の齟齬を利用することで利益を上げることができた。しかし、現在の経済成長は両国ともほぼ止まり、法的にはお互いに不利になり、在日系の3世4世もほぼ土地に同化してしまった。
安倍氏が求めた日韓関係はこういった変化した環境で新しい層が新しい交流を作ることを目指したのだろうが、もはや経済的には一度切れてしまった。お互いに新しいコネを作るならアメリカや中国で作ったほうが楽で儲かる。そのため、それをもう一度繋ぐことは極めて難しい。
しかし、今回の岸田政権のやろうとしている日韓友好は上の声明のように「かつての利権をもう一度」みたいな事をしようとしている。しかし、現状でそれをやるメリットがない。新しい利権・儲けを作れない外交交渉にいったい何の価値があるのだろうか?
日韓の環境が変化したのに同じことをやっても儲からない。
今の関係と先の関係
結局、安倍氏の理想を否定して過去に戻ろうとしても現実がそれを許さない。表面的な仲良しごっこもうまくいかなくなるだろう。
では、永遠に無視しあったほうがいいかというとそうではない。ビザなしで自由に行き来すればいいし、おいしいものを食べて名所に観光すればいい。国境が開かれて自由に情報が行き来するようになっているから、あと2世代3世代もすれば国境の意識が消えて日韓は同じような地域になる気がする。
つまり、静かにしていれば、かつての在日利権はなくなるし、被害者ビジネスもそのうち消える。変にワーワー言っているのはその人たちの親分に儲けがあるからだろうが、事実を知れば感情も波立たなくなるだろう。
今回の日韓友好はかつてのテンプレ外交を無理やり修復しようとしているだけで、むしろこれによって本質的な日韓友好が妨げられるのだと思った。
そのため、反対である。
終わりに
やっぱり岸田政権はやばいよね( ^ω^)・・・
経済政策も変だし、外交も下手過ぎてきつい。先がない。
まぁ、その中でうまく泳いでいきたいものである(^ω^)
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