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1週間に1記事を目標にして、考えたことや描いた絵について書いてます。

上手で楽な腸活を考える

お腹の調子がいいと気分がいい。でもお腹のケアについて調べると情報が玉石混交でよくわからないのでどうすればいいのか考えてみた。

(今週の一枚)道を尋ねる(pixiv

 

なぜ腸活か

 自分は風邪をひいたり、体の調子が悪い時にポカリスエットをよく飲む。飲むと調子がかなり良くなる。これは体調変化や不良の際、うまく栄養が体の中に入らなかったり栄養不足に陥るからみたいだ。

 どうも一般の人より体が虚弱なようで、いままではそれを根性で抑え込んで無理ができた。しかし、その根性がへし折れたり精神性でどうにもならないことが増えてきたので、ここ数年は極端な無理をせず、その原因を探ることで持続的に色々なことができる方法を探ってきた。

 ポカリを飲むと調子が戻ることから、お腹が弱いことで環境変化に耐えられないことが原因の一つであることがわかってきた。腸の状態をうまくコントロールすることが大切だとなる。

 そこで、お腹を冷やさないようにしたり、なるべくアルコールや冷たいものを飲まないようにしたり、バカ食いを制限したりした。これは結構な効果があってガクッと元気がなくなることが少なくなった。やはり自分の弱点のひとつはお腹だったようだ。

 しかし、季節の変わり目や風邪をひくことはある。そんな時にグダ~っとしてしまって生活が困難になることは依然としてある。そこで、これをどうにかしたいと思って、そもそもの腸の虚弱を能動的に治そうと考えるようになった。

 そこで「腸活」である。

 

腸活の理屈

 「腸活」といっても腸そのものを外科的なアプローチでどうにかするというものではない。うねうねしている腸の表面に住んでいる様々な大腸菌の量や質をよくしてそこから分泌される物質を増やし腸内の環境改善をすることで、二次的に腸の吸収と自律神経系の運動を改善しようという試みである。

 同じような例は植物にある。お花を花壇に植えるだけでは綺麗な花が咲かない。そこで様々な肥料や適切な水を定期的に与えて病害虫が出ないように農薬や抗生物質を与える。こうすると綺麗な花がたくさん咲く。しかし、お花は弱っちいままだ。

 お花は弱っちいので、こうやって管理しても季節が変わったり長雨になると簡単枯れてしまう。これはそもそもお花が弱いだけでなく、花壇の土の環境のバランスが悪いことに起因する。本来、植物は土中の様々な要素を細菌が分解(例えば、植物の根の近くで硝酸菌・亜硝酸菌が窒素を根に運ぶ)して、その栄養を植物が二次的に吸収して初めて成長できる。

 植物単体ではどうにもできない状態に陥っても、花壇一帯のバランスが整っていると多少の雨風や日照りが来たところで植物が枯れない。花壇全体で環境にあらがうからである。その中でお花も強くなる。

 同じようなことが腸にも言えて、腸が弱ったら薬をやって改善しても環境変化ですぐに弱ってしまうので、腸内全体の環境を改善して大きな環境変化にも耐えうる腸内環境を作ろうということになる。

 

 つまり、腸内全体の環境を改善することが「腸活」だ。

 

基本的な腸活

 では、どんなことをすればいいか?

 腸に対してストレスのない食生活をする。甘いものを食べすぎず辛いものや塩辛いものを避けアルコールや刺激のある飲料を飲まない。

 適度な運動をする。一日30分以上の軽い全身運動をし、1時間以上ストレッチをすることで代謝のバランスと筋肉の柔軟性を整える。

 適切な水分補給をする。適切な排便と排尿のために1日1L程度の水やそれに近い飲料を飲み、腸の循環を維持させる。

 

 これが基本的な要素だろう。そのうえで、大腸菌を増やすように食物繊維やビタミンを多めに取り下腹部を中心に腹部を温めて一日一回排便すれば、腸内で大腸菌は培養されて不必要な菌は体外に排出される。

 

 …と、まぁ普通に生活しているとほとんど無理な条件だ。健康のために死ねる人ならできるのだろうが、自分はやりたくない。

 

機能性表示食品の信頼性

 そこで目につくのが盛んに宣伝されている特定保健食品だったり、機能性表示食品である。

www.med.or.jp

 所謂お国が認めた食べ物や飲み物でこれを体に入れれば健康が簡単に手に入り、もちろん腸活もうまくいくそうだ。

 …しかし、これが嘘八百で、まともに機能する食品なんてほとんど…というか「ない」。

 以前もロコモアがあまりにもくそ過ぎて記事に書いたが、これ系の健康食品やサプリメントは全くと言っていいほど効果がない。もちろん、腸活をうたっている商品についても効果が確定的なものはない。

 やれ何億個の生きた菌だの、免疫をつけるだの言っているが、ちゃんと科学的な視点で見るとほとんどの結果(証明したとされる論文内容)が誤差範囲の結果(P^2で見ると効果が消える)か、プラセボ効果(偽薬効果)である。

 本当に効くならこれは「薬」であり、薬でない食品が効果をうたっている時点で金儲けのくそ商品となる。国とグルになって我々の財布から金を抜き取っているようなものだ。

 多くのこれら機能性表示食品は産業廃棄物の加工品である。魚の皮、豚の骨、エビの殻、果物の搾りかす、草の切りカスなど、本来はゴミとして廃棄するものを煮込んで売っている。また、何とかが〇〇倍入っているなんてものは毒になるこそさえあれ、薬にはならない。

 一方で、腸に良いとかうんこがよく出るということで、植物繊維加工品(なんたらファイバー)や難溶性デキストリン、イヌリンなどがよく宣伝されるが、はっきり言って「腸活」には効果はない。これらはちょっと飲む分には体調に影響はない。しかし、大量に青汁を飲んでもうんこはよく出るだろうが大腸菌の状態は改善しない。デキストリン類は難消化・難溶性で大腸菌でも消化しにくく、小腸吸収を免れている時点で大量摂取は害悪だし(草食動物なら大腸菌類の長時間かけた分解による吸収効果はあるが、我々にはほとんど吸収のタイミングがない)、イヌリンに至ってはかつての下剤である。

 つまり、下痢になってうんこは出やすくなるが「腸活」という意味では逆効果なのでとらないほうがいいだろう。

 こういったものを摂取するくらいならリンゴやバナナを食べたほうが食物性繊維とともに糖とビタミンが摂取出来てよっぽどお腹にいい。

 

最も安く簡単な腸活

 健康のためにしっかりと「腸活」をすると生活を続けられないし、お手軽に健康食品などを買うとむしろ体を壊す可能性がある。では、どんなことをすればいいか。

 お腹の中で菌がそれなりに増える方法を考えると、研究室のようにLB培地の中で二酸化炭素5%温度37度環境で増やすのが一番効率的だろう。まぁ体はそう単純な環境ではないし、人間は動いて色々するので定常的な状況を作るのは無理だ。そうすると大腸菌に有利な環境にするためにはこちらから主体として腸環境を変えるのではなく、補助的に大腸菌が増えたり腸が活性化するようにお助けする必要がある。大腸菌に対する栄養補助を行えばいいが、大腸菌のみに有利な栄養を与えると腸それ自体に不利な環境となるのでよくない。…ということで、腸に優しい刺激を与えつつダメージがなく、大腸菌にそれなりに栄養となるもの選ぶ方法を考えると…整腸剤に行きつく。

www.cocokarafine.co.jp

 

 では、整腸剤とは何だろうか。

 整腸剤は大腸菌の死骸と休眠細菌の塊である。生きて腸に届くというが実際はほとんどが死滅する。もし腸内に届き定着して増えるなら、1か月ほど飲めばそのクローンの多くが常在菌になるはずだが、そういった報告はない。Pubmed経由でレビュー論文をいくつか読んだがもやっとすることしか書いていなかった。

 少なくとも、整腸剤を飲むと胃液と胆汁酸でいったんバラバラにされるが、それが腸まで届くと腸にいる大腸菌がその分解物を食べてうまく増える。その分解物に腸も適度に刺激され活性化する。その際に与える整腸剤の種類(大腸菌の死骸の種類)によってバランスの悪い大腸菌の増え方や強すぎる刺激だとお腹の調子が悪くなるし、うまく菌が増えるとお腹の調子がよくなる。つまり、整腸剤は外から菌を入れるのが本意ではなく、腸のバランスと腸内の菌を元気にしたり増やすことが目的だ。状態の良し悪しはお腹の環境(腸の状態と腸内細菌の種類と量)によって異なり、自分で色々試してみないとわからないみたいだ。

 ただ、何百種類も大腸菌を試す必要はない。歴史的に効果の最大公約数的な整腸剤が何種類か残っている。それらを試してみると大体の人にちょうどいい腸内環境を作ってくれるということだ。

 

 おすすめとしてはビオスリー新ビオフェルミンSとなる。何種類かの大腸菌の死骸をバランスよく混ぜてあり、これらが胃液で分解されてもそれなりの栄養とシグナル分子が腸まで届いて大腸菌と腸が元気になるようになっている。また、指定医薬部外品であり保険がきくため病院で処方箋をもらえば格安で買えるし、通販で買っても月1000円程度、1日30~40円で済む。ついでに健康被害も少ない。

 お試しで1週間程度飲んでみて、お腹にいいほうを食後に服用し続ければお手軽「腸活」の完成である。

 ビタミンを取ったり、意識してサラダを食べるのも大切な一手であるが、そういうのはめんどくさいし高額なので続かない。ごはんを食べたら一錠飲むくらいが長続きの秘訣になるんじゃないかなと思う。

 

終わりに

 調べてみると高級インチキ商品がごまんとあってビビった。食品・健康関係は健康増進法成立以来くその山になったんだろう。そんな中で、保険がきく昔ながらの整腸剤が一番いいというのは何とも言えない気分になる(;´Д`)

 まぁ、楽に「腸活」して元気いっぱいになるのだ(^ω^)

 

 

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