実物を撮影するためのカメラの使い方がいまいちわからない。そこで今回はカメラの使い方を学ぼうとタイムラプス撮影をやってみたのでまとめてみる。
(今週の一枚)一夜の宿探し(pixiv)
目次
カメラの機能を考える
現代のデジタルカメラを使おうとするとほとんどオートで一番いいショットを見つけて補正までつけて撮影してくれる。そのため、撮影する者がまず知るべきはいったい何ができて何ができないかなのではないかと思う。
自分が購入したLumix GX7MK2は入門機よりもちょっと高級なミドルロークラスで型が2周り程度古い品だけど、高級カメラと同程度の様々な撮影機能を備えている。何ができるかというと、通常のカメラ撮影、動画撮影、Webカメラ的機能、連続撮影パターンの変更、各種補正などである。高級なものになるとこれらの機能がより使いやすく高度なものになる。
自分が学ばなくてはならないのがどう綺麗に撮影するかよりもどうやってこれらの機能を使いこなすかということになる。今のところ、Webカメラ的な動画撮影はしっかりできているので、静止画撮影における様々な撮影機能の理解と実際の操作の経験値を得ることが必要なんじゃないかと思った。
特に、自分の目的がジオラマの撮影や3DCGへの応用なので、インターバル撮影(継時的に静止画を撮影する)やコマ撮り撮影(対象物を動かして撮影する)のようなカメラを定点で意図した対象物の変化を撮影を続ける機能を学ぶ必要があると思う。
一般的な何枚も撮影してその中で最高の写真をさらに加工するような使い方とはズレたものになるので、いかに動的に見せるかがテーマになるのかもしれない。
タイムラプスを中心にした撮影
自分の目標となる撮影方法は色々な呼び方(インターバル撮影・タイムラプス撮影・コマ撮りなど)があるが、カメラを動かさず、比較的長時間写真を撮影して、それを組み合わせて動画化する手法だ。普通に見ると変化していないものをあたかもものすごく動いているように見せる手法とともいえる。
物理的に必要な準備は
- カメラをしっかり固定する(定点化)
- カメラの電源を確保する(長時間撮影)
- カメラの設定を撮影中変化させない(設定の固定)
- 被写体を不用意に動かさない(自然な変化の環境構築)
- 被写体の想定する変化を逃さない(撮影時間の設定)
となる。
カメラに関しては以前の部屋作りの際に大まかにシステムを構築した。
これを上手く利用して被写体を選んで様々な撮影をすればいいので、どういった撮影をするか、テーマを考えればいいのではないかと思う。
コマ撮りアニメをやってみる
目標としては3DCG用のテクスチャ用に撮影してデジタル上で動かすか、実写を取り込んでエフェクトなどの加工をして一つの作品にすることになる。
今回は実際の撮影を体験して、どの程度のスケールで撮影ができるかや加工までをどの程度の手間がかかるかを調べたい。
そこでまずは簡単にコマ撮りで人形を動かしてみた。
手元撮影用で試しに真上からとったんだけど、コマ撮りって結構簡単にできるんだね~🥸📷
— ニッペルフ (@gogo_nipplelf) 2021年11月12日
(動画自体にはあまり意味がない) pic.twitter.com/Lo4wVGs4Nb
ほんの3秒の動画で、体を簡単に動かせる人形(ダイソー300円)を撮ってみたが意外とすんなりできた(作業自体は準備も含めて30分程度)。コマ数自体が少ないこともあって、大した手間ではないと分かった。
可動部がある作品を作ったり、同じような表情変化のある粘土オブジェを作って入れ替えて変化を持たせれば、実写側からのアプローチでも思ったよりすんなり作成ができる可能性がある。
問題はカメラの固定位置と対象のオブジェクトをどの程度動かすかだと思う。現状のシステムは手の動きを観察するために真上から撮影するようにしているが、出来ればもう少し角度を付けたりして撮影するカメラ位置をいくつか作れれば面白いものが作れるのではないかと思った。
経験値1を得たって感じ。
タイムラプス撮影の試技
カメラの使い方が少しわかってきたので、被写体側や撮影環境をもう少し複雑にして、長時間撮影ができるかどうかを実験してみようと思う。
ターゲットを決める
上では自分の手で人形を動かして撮影をしたが、勝手に変化するものを撮影してカメラの機能を学ぶ必要もある。撮影時の問題を洗い出すことで定点撮影の技法を学べれば見てくれのいい作品を作れるからである。有名どころの夜空を撮影するのも一つの手であるが、目標はあくまで室内撮影なので、ある程度自動化して装置で動きを誘発できれば面白いものが取れるんじゃないかと思う。
そこで注目したのが植物である。室内で栽培できるし、ある程度の光を与えるとそちらにゆっくり動くことが知られている。また、茎の分かれ目部分を土に挿して栽培する(挿し芽)とクローンができるらしいので、それを撮影したいと思う。
撮影装置の準備
撮影セットは冬場で植物を育てることから出来るだけいい環境にしないと育たないことが予想できる。秋に近い環境にできればベストなんじゃないかなぁと思うので、それを再現しようとした。
指し芽を育成する時は「明るい日陰」という謎な環境があるそうで、はっきりとした条件提示する文献が見つからなかったけどおそらく光の強さが10000ルクス前後、波長幅が赤外から紫外まで幅広く存在して6000K程度で8時間程度の照射があるのがいいみたいだ。
ライトは太陽光の色の既製品を買うと何千円もするので、1000円程度の一番安い6000KのLEDシートを買って加工することにした。
完成しライト板を5cm程度離した状態で光量を測定すると7000ルクス程度となり、想定しているライトー植物間の距離はもう少し近いので必要十分量の光量があることが確認できた。
カメラは低い位置で真横から撮影する必要があるのでクリップ型の雲台を買って備え付けることにした。
このカメラに対して、他の影響がないように撮影をするためにはできるだけ外部の影響を除いた独立した環境を作りたい。そこでダンボールで箱を作って断熱して、その中に植物や水を入れて光もライトで制御できる系を作ることにした。
撮影時にカメラ側もふたをして暗室状態にして、外からの熱と光と水の影響をできるだけなくして、LEDライトで照らせばなんちゃってだけど独立の系ができるのではないかと思う。
挿し芽の準備
庭に半野生化したあずきフラッペ(ペチュニア)があるので、それを切って指し芽にすることにした。
根っこが出ることを期待しているので、その状態がある程度分かるように容器を半分に切ってプラバンをはっ付けて容器とした。
指し芽にもただ水でつけておけばうまくいくという物から、メネデール(芽・根出る)という発根促進剤が必要だという情報もあったので、メネデール有無で栽培することにした。
撮影
…ということで、作った部品をダンボールの中に入れて準備完了。
これを5分刻みで撮影することで、植物の変化を見ることにした。
#あずきフラッペの挿し芽観察日記
— ニッペルフ (@gogo_nipplelf) 2021年12月5日
1日目
記念すべき一日目
うまく撮影できるか不安だったけど何とかなった😄
葉っぱがライトの方にのび~と動いて意外だった🌿
根っこは特に見つからなかった pic.twitter.com/qDJt8Q30Jj
撮影結果を良好で、挿し芽の葉っぱがライトの方向に向かって広がってゆく変化が観察できた。どのくらいで根が出るのか、それとも枯れてしまうのかわからないから、とりあえず1か月程度観察を続けてみようと思う。
やってみた感想
合計で3000円程度材料費にかかってしまったが一応それっぽいセットができたし、それなりの撮影はできたと思う。思ったよりも撮影自体は簡単にできたがそれを維持するのが結構難しいことが分かった。
カメラ位置の固定、植物の管理がそれにあたるが、冬に入ってドンドン気温が低下したり乾燥してくるのでカメラや植物にどの程度影響があるのか経過を見る必要があると思う。
まぁ第一歩目としては成功かな(*´▽`*)
これからの展望
今の段階ではかっこいい動画や凝った映像は作れないので、あくまで観察日記テイストになる。これをより深化させるためにはもっとダイナミックな変化を意識することが必要だと思う。
粘土人形を作ってそれを動かすにしろ、植物の変化を追うにしろ、印象度の高いものをとるためにはカメラの角度や注目点をもう少し絞ってテーマのある特徴づけた撮り方を試行していくことになるのだろう。
PCで素材として加工することも含めて撮影してゆけば、それっぽいものが作れるような気がする。
終わりに
とりあえず、カメラの使い方はなんとなくわかったような気がする。難しいなんたらかんたらを覚えなくてもここをぽちっと押せばできますよ~というのが分かっただけでも大収穫(*^_^*)
少しずつ進歩してゆきたいな(^ω^)
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