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1週間に1記事を目標にして、考えたことや描いた絵について書いてます。

ネットコンテンツを見てネットコンテンツの未来を見る

先日「アベマの未来」というネット番組を見た。金儲けには色々あるが、ネット関連の経営でも考え方がこうも違うのかと思い、面白かったので感想を書き残してみる。

 

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(今週の一枚)イースターエッグの封印が解かれて・・・(pixiv

 

※目次※

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番組概要

 インターネット関連企業はイケイケでやっているのだと思うけど、その中でも意外と考え方や経営のスタイルは人それぞれで違うんだなぁという番組を見た。

 番組はAbemaPrimeの特別番組「アベマの未来」で、今(2019年4月22日時点)でも下記記事を手繰れば、ストリーミング放送を見ることができる。

 

news-prime.abema.tv

 番組に、いまをトキメク実業家の藤田晋氏が自社のメディアabemaTVに出演して、2ch開設者の西村博之氏やネットメディアNewsPicks責任者の佐々木紀彦氏を呼んで、自社のこれからについて、その他演者と共に視聴者の声を聴きつつ討論する趣旨であった。

 

 内容としては、どのように金を稼ぐか、どういう番組を作るか、他社とどう差別化するかをメインテーマに据えて番組が進み、いくつかの厳しい突っ込みに藤田氏が答える体を取り、その他演者が彼を盛り上げるといったよくある提灯番組であった。

 

目線の違い

経営の視点の違い

 番組で面白いなぁと思ったのは、番組内容と言うよりも経営者としての藤田氏と西村氏の経営哲学の違いと、経営者と労働者のお金の見方の違いがはっきり出た点であった。

 まず経営哲学を見ると、藤田氏の場合、止まることなく投資を続けることが絶対条件であり、例え赤字であろうと、黒字に収まっても、投資を続けて資金の流動性の中で、「事業全体の拡大」を目標としていた。一方、西村氏の場合、できるだけ投資をせず、今あるものやくすぶっている人間を上手く利用することで安く物を作り、なるべくたくさんの人に高く売って利益を出そうとする「方法の模索」を目標としていた。

 藤田氏のタイプは金を貸してくれる人がいなければそもそも成立せず、一回資金がショート(借金返済が滞る)とすべての事業が破たんするタイプであるが、例え大量の赤字を出したとしても事業を拡大し資産の流動性を確保できれば、大きな流れを支配できる、いわば伝統的なアメリカ資本主義的経営者だと思う。

 西村氏のタイプは優秀なバカや既存のインフラがなければ成立せず、一旦誰かの作った流れにのることができても実物の自己資産を持たないため、かじ取りが難しく長続きしないが、その分、容易に利益化しやすく創業者など個人に限ればお金持ちになれる。今そこに在る人や道具をどう利用するかという新自由主義的、日本で長く続くデフレ型経営者だと思う。

 

 同じインターネット関連企業の経営者なのに、こうも考え方が違うというのはかなり意外だった。同じようなことをやっていても、儲け方の方向性は違うんだなぁと実感できたのは面白かった。

 

お互いを見る目

 番組では藤田氏は終始西村氏の問いにまっすぐ答えないというへんてこりんなスタイルを取っていたが、おそらく経営スタイルの違いをはっきり理解しており、西村氏の話術を警戒し、むしろ見下しているように見えた。

 確かに、西村氏の今までの行動は法的にグレーからブラックなことをやっているし、同じような感じで堀江貴文氏は逮捕収監されているので、お世辞にも立派な人ではない。

funshoku.blogspot.com

 ただ、この個人に利益を集中させるスタイルはくそクソand糞に見えるが(実際うんこ)、トレンドとして多くの資産家が全世界でやっていることなので、別段真新しくも極悪ともいえないのが痛しかゆしだと思う。

www.asahi.com

 大きなお金を動かし続ける藤田氏と途中退場してしまった西村氏では立場の違いがあるのかもしれないけど、西村氏がヤカラ扱いされているのは珍しいし、いままで他人を見下して笑っていた彼が逆に見下されている場面に出くわしたのは面白かった。また、口達者な彼に対しての正しい対応策が「問いに答えない」なんだろうなと実感した。

 ただ、自社の討論番組でゲストをシカトするっていうのはいいのか?とは思った。

 

 

番組全体の感想

 以前の記事でニコニコがぶっ飛んで、現状カドカワ傘下に入ったみたいなこと(ニコニコはなぜしくじったのだろう)を書いたけれど、インターネットコンテンツ企業全体の業態も岐路に立っているんじゃないかと番組を見て思った。

 

 一つの岐路はやはりどう稼ぐかであると思う。

 番組内では、P/V(視聴ごとの課金や月額課金)か広告収入どちらに重きを置くか、つまり、集金ターゲットを個人の嗜好に向けるか、テレビ的に法人に向けてサービスを広げるかという話もあったし、その上でどういった層に番組やコンテンツを構成するかという話が時間の多くを占めた。

 しかし、Netflixamazon、HBOのように何億もかけてたった1つのコンテンツは量産できないし、かといって個人が遊びで作ったようなものは企業単位では利益が出ない。

 藤田氏はテレビの視聴層を拾って企業に安心して広告を出してもらうシステムを作って、一つの新しい流れを作ろうとしていると言っていたが、ネットに広告を出したいが出す場所がいまいち見つからない企業としては一つの目安になるかもしれない点は晴眼だと思った。広告代理店は頑張りそうである。

 

www.businessinsider.jp

 もう一つの岐路は本当に人が集まり「長時間見るか」であると思う。

 すでに巨額投資で作られた海外コンテンツが日本のテレビ市場を荒らしつつある状態で、彼の思い描くシステムづくりにはもう一桁高い投資が必要だと思うが、その投資が十分準備できないままで、凋落しつつある既存の放送局からだけでなく、巨大コンテンツ企業と対峙して、テレビから客を抜こうというのはちょっと無理があると思った。客を奪うならもっと別の層に少し手を広げないといけないように感じた。

 

 登録はとりあえずするし、ちょっとは見るけど、だらだらと見てくれるだろうか?

www.huffingtonpost.jp

  展望として中規模の地方放送局レベルの視聴帯数を狙うのなら視聴者数だけでもありだと思うのだが、テレビ朝日の施設を利用したり、今回はTBS関係者を呼んでいることから、テレビ側の期待は相当大きく、彼らと広告を出す大手企業のことを考えると、やはり大規模なキー局レベルの視聴時間を稼ぎたいのではと思う。しかし、このままでは視聴者は増えても視聴時間が増えないじり貧になるような予感を番組内容から強く受けた。

 

 ネット全体でコンテンツは一通り出そろってしまったため、今までなんとなく作ればどこからか人がやってきて評価してくれる、作り手優位のスタイルとネットコンテンツの在り方は廃れてゆき、会社の規模にもよるけれど、上記の問題をどう解決していくかがこれからの成功への分かれ道なんだろう。

 

 アベマは日本市場と言う「世界的にはニッチ」を狙うというが…どうかニコニコのようにはなって欲しくないなぁと思った。

 

 

そんな貧乏人の感想(^ω^)

 

 

 

 

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