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1週間に1記事を目標にして、考えたことや描いた絵について書いてます。

オワコン化した閉じたコンテンツを考える

たくさんの人に見てもらいと思って考えるとコンテンツ化するのが近道だけど、多くのコンテンツは残念ながら失敗する。今回はその失敗から成功の道を模索してみた。

 

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(今週の一枚)光を求めて…(pixiv

 

 

オワコンとトジコン

 自分の絵をたくさんの人に見てもらいたいというのはお金儲け視点もあるし、純粋に自己顕示欲だったりもする。週一回絵を投稿するというゆっくりとしたペースを続けているので、ゆっくり知りあう人も増えているが、ニッペルフコンテンツはこの投稿を止めた時点で即終了だろう。しかし、投資をして大きくなった企業コンテンツはそう簡単には終わらない。トジコン化してオワコンになる。

 

トジコンとオワコンの差

 あるコンテンツを調べていると「○○はオワコンだよっ」というフレーズをよく聞くことがある。終わったコンテンツ、略してオワコンという…造語だ。

 罵倒のためのネットスラングの一つだったが、普通にご飯を食べながら話していても相手によっては「TVはオワコン」なんてフレーズを聞くので、スラングと言うよりもそろそろ略語の域に到達したのかもしれない。この言葉の面白い点はコンテンツがオワコンと言われている間は良きにつけ悪しきにつけそのコンテンツは終わらないと言うことである。

 オワコン!オワコン!と連呼されている間はそれを叫んでいる人や逆にそれを否定する人がワイワイいるので、実際にはそのサービスに不満があるだけで、コンテンツを見ている一定数はまだ期待している。子供の「試し行動」に似ているこういった意見は、それを否定できる人がいるということから、コンテンツにまだ余裕があるということなのかもしれない。

trend.nikkeibp.co.jp

 

 一方、閉じたコンテンツ、トジコンは言葉として存在していても、ほとんど聞かない。これは企業として新規投資をしてコンテンツの充実や宣伝をしないため、コンテンツが一般に終了したと思われたり、その価値を評価する外部者がいなくなってしまい、知っている人は知っているが、知らない人は全く知らないものになっているために起こる現象だと思う。

 

 外部から新規ユーザーが訪れないため、しばらくすると本当にコンテンツが消えてなくなってしまう点はトジコンの注目点だと思う。未だコミュニティは息づいているが、近い将来なくなってしまう儚い枠の中で限られた人々が金を払って遊んでいるようなものである。

 

 つまり、一般人にとってはトジコンこそまさにオワコンと言うことになり、意味と意図と使い方が乖離した面白い言葉の対比だなぁと思う。

 

オワコンが本当にオワコンになる道

 ネットゲームを考える。10人で遊んでいるととても楽しいゲームでも、100人でやるとぎくしゃくするので、20人くらいに人数を絞って再び遊んでみるととても楽しくなるものだ。しかし、企業は参加者をできるだけ増やそうとする。人が増えると金回りがよくなるので、内装が良くなったり、イベントがたくさん開催されてお祭りのような華やかさを持つが、人が増える分、治安が悪化するし、チートや不正、果ては犯罪行為が横行する場合もある。

 こういった対処として、警察力の増強や新しいルール形成を絶えず行わないといけないんだけれど、私企業であり、利益を優先するのでどうしてもこういった管理費を圧縮するため、ゲームの健全性が破綻して最後はトジコン化してしまう。

 資金化に失敗したゲームは損切で終了してしまえばいいが、ある程度バランスしているゲームは投資を回収しているので、トジコンとなって利益を少しづつ出し続け、金を払う人がいなくなるまで続くことになる。この辺の売り時、閉め時は企業としてもなかなか難しい。

japan.mk.co.kr

 これは何もネットゲームだけではなく、実物で言えば遊園地や動物園、TV、野球やスポーツ産業などあらゆるコンテンツに言えるのだと思う。

style.nikkei.com

 新しく整備したり維持管理することなく、安定的に収益化することがトジコン化する理由の一つしても、それが終わりの始まりと言うのだからなかなかオワコン回避は難しいのだろう。

 

 

オワコン化の回避と失敗

 コンテンツの多くは延命のため様々な施策をしてオワコン化を回避しようとするがなかなか厳しい。いくつかの流れを簡単に見てみる。

 

招待制のコンテンツ

 あるコンテンツの中にいる人から誘われて初めて中に入ることができる会員制クラブのようなものである。

 ネットで「招待制」でぱっと浮かぶのはmixiである。プラットフォーム型SNSであり、現れた当時は口コミや友達の数を誇示した人を煽って結構な注目を浴びた。しかし、増加数の限界とエロ垢業者の侵入でシステムが大混乱して一気に過疎化してしまった。

 非常に面白いのは当初からトジコンの体裁を取っていたのに参加人数が増加し、混乱後そのトジコン状態を開き、誰でも自由に出入りさせたのに、参加人数が急激に減りちゃんと広告も打てなかったので、実質的トジコン化してしまった点である。企業の意図とは関係なく実質上のトジコン化するのはやはりプラットフォームとしての投資・安定性が重要だということがはっきりとわかる。 

www.j-cast.com

拠出型登録制のコンテンツ

  ある一定のお金を定期的に払って、情報をやりとりしたり交流する場所を提供するコンテンツである。最近であれば、意識高い系のオンラインサロンなんかが有名だと思う。

lounge.dmm.com 各サロンはネットで最大で2万人くらいだが、平均的な規模感としては100人以下だと想定すると、少し大きめな会議室を借りて部屋主がお題と情報を出して、100人くらいでぺちゃぺちゃおしゃべりする場所と考えればわかりやすい。

 Twitterにような無料で巨大なSNSと比べると、一定のお金を払っているので一応の目的があり、部屋主に制御権があり発言に責任が生まれるので、お互いに喋りやすい。しかし、多くが個人が開いているためにそうそうはいい情報が部屋主からは出ないので、長期で金を払う価値があるか疑問となる。横にいる同じ参加者から情報が得られない場合、多くが退出しているようなので、運営が非常に難しい。

web-neta.net サロンの内容の充実が肝になるが、それなら個別にアポを取った方が…という落ちになりそうだ。

 

物販コンテンツ

 上では準プラットフォームとしてのコンテンツを書いたが、もっと個別のIP(知的財産)としてのコンテンツを見る。漫画・アニメ・小説など世に溢れる個別の物販コンテンツを考えると、実はそれを発売した時点でトジコン化が始まると言えるのかもしれない。

 現在、デジタルコンテンツと同じように扱われるので、非常に速いペースで常に新しいものを生産し消費し続けている。そのため、商品を出した時点で新規性がなくなる。トコロテン式に押し出されるので、生産過剰の状態ではコンテンツの掲示時間が異常に短く、販売数自体が減少しているため、多くは利益化に繋がらないと考えられる。

www.ajpea.or.jp

 莫大な広告を打ったり、識者に見本を配ることで発売日に向けて煽りを入れて一気に売り切るのがいままでの常だけど、 それでもうまくいかなくなっている。

 例えば、ライトノベルを見ると、一番ハッキリしているのは電撃文庫系列ではないかと思う。アニメ化も角川の力関係から言ってもかなり厳しい。

www38.atwiki.jp 小説→漫画家→テレビ化→DVD→映画という物販の流れがある。この流れを売り上げで見ると、5年ほど前と比べ、多くのIPがテレビ化前の小説の時点でトジコン化が始まっている。

 これはおそらくネットによる情報が読者にリーチしないことと、同じようなIPが溢れている状態でこれ以上受け入れられないためだろう。

booklive.jp

 SAO禁書目録なんて力を入れた有名IPでさえ、トジコン化しているので売り上げが伸びないので、個別IPの目新しさはネットの発達で「旬」が短くなっていることが分かる。

 

コンテンツの寿命

 失敗から見ると、安定的投資と安心、内容の充実、目新しさがコンテンツとして大切だと分かる。

 しかし、プラットフォームにしろ、ソフトにしろ何十年と続くコンテンツなんてものはほどんどない。しかし、延命のためにトジコン化して薄く利益を取るとか、グローバル展開するなど再投資をしてコンテンツを再構成することで大きく利益化を狙う向きもある。

www.sankeibiz.jp

 プラットフォームであれば、PCだけに対応していたものをスマフォにも使えるようにしたり、漫画であれば内容をそのままでも新たに翻訳や描き直したりことで新規性を獲得する。

 上に書かなかったが、音楽、演劇、ラジオなどほかにも多くの失敗が見えた。そこから長持ちするコンテンツに共通する点ははっきりしていて、基幹部をそのままにするとしても、必ず何らかの変化を常にかけ続け、常に人目にその新しさや利点をアピールすることだと分かる。

 

 恐ろしい点は、少しずつ改造して、少しずつ宣伝することを並行して行わないとすぐにオワコンになってしまうということみたいだ。

 

終わりに

 まだコンテンツとして始まってもいない側がくどくど書いても間抜けなんだけど、全体として、コンテンツ作品はあふれているので、みんなに見てもらうためには少しずつ作品を変化させてどう見せ続けるかが大切なんだよなぁということが「オワコン」から見てもわかったのは収穫かと思う。

 

 

 自分は宣伝が不十分だ!よし宣伝しよう(誰か金貸して)(^ω^)

 

 

 

☆同人CG販売中

 

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