先日、高市首相が台湾有事は存立危機事態であると言って、大騒ぎになったが、なんでこんなことになったのか冷静に考えてみた。

(今週の一枚)やっと時間が空いて少し前進(ぽんぽこの杖)
騒ぎのあらすじ
国会の予算委員会において立憲民主党の岡田議員の質問で、台湾に中国が攻め込んだ場合、日本の立ち位置を高市首相に問うた。これは今までの内閣の見解と高市氏の主張が大きく異なり、その弱点・整合性を突いたものだ。この答弁として、高市氏は「台湾有事は存立危機事態である(条件付き)」と明確に言い切ってしまった。これは今まで歴代首相がなんとなくぼやかしていた回答とは全く違うもので、非常に物議をかもすものとなった。
これがテレビ・新聞を通して大々的に煽られると、中国外交部が正式にそんなこと言うなよ~と文句を言い、Xにおいて、在日中国大使が「調子こいているとお前の首を切ってやる」と言う投稿をして、SNSを中心に大騒ぎになり、それを引き取ってテレビ・新聞がもう一段騒ぎを大きくした。
この大使の愚かな発言に対して、朝日新聞政治部の思惑と異なり、国会議員や政治系インフルエンサーが大規模な反論オピニオンを形成すると、国内が一気に反中国的なものに傾いていく。
そこでさらに中国側が過剰反応して高市発言を撤回しないとひどい目に合わせるぞと、警告として中国とのビジネスを次々に打ち切りつつあり、いまだにざわざわしている。
高市氏の発言と価値
高市氏の発言自体は至極当たり前の発言だと思う。台湾が侵略(中国側としては内戦、もしくは治安維持)される場合は尖閣諸島近郊も被害を受け、シーレーンが封鎖される可能性が極めて高く、日本が直接的・間接的に必ず被害を受ける。
「存立危機事態」とは、わが国と密接な関係にある他国に対する武力攻撃が発生し、これによりわが国の存立が脅かされ、国民の生命、自由及び幸福追求の権利が根底から覆される明白な危険がある事態…とあるので、台湾危機は明確にこれに当てはまる。
今までの内閣は密接な日中関係を維持するために明言を避けてきた。つまり、論理的に言えば、これは今までの内閣の対応が問題であり、高市氏の内閣総理大臣としての発言は正しい。
しかし、この発言のみをもって政治的に正しいかと言うと、大間違いだ。我々の生活は大量の中国製品で成り立っており、中国の工場・安い人件費を使ってアメリカに物を売ることで金儲けをしている。我々はビジネスで一部の中国を支配しているのだ。中国共産党と対立することは我々には明らかな損だし、急に中国と切れれば我々は破綻する。
もし、高市氏が戦略的に中国との外交・ビジネスの再構築を企図しているなら、素晴らしい発言となる。中国編重している経済関係をアジア圏全体に広げて薄め、今回のような政治的危険性を減らし、中国を抑えることができれば日本の利益になるし、アジア全体の安定化に繋がるはずである。
では、高市氏はこういった構想や中国政策の組みなおしを前提に今回の発言をしているのかと考えると、全くそういうものを感じない。今まで自分がタカ派の意見を持っていて、総理になってもその意見を貫いただけなんだろう。
どんな意見を持っていたとしても、それを押し通してみんなが損をするなら、そんな意見はいらない。どんな危険思想でも、みんながいずれ幸せになるなら必要な思想だ。高市氏に必要なものは反中国共産党的な意見の開陳だけでなく、それがどういった効果と価値を持つのか示すことだと思う。
いまは所謂ネトウヨに向けて強い意見を言っているに過ぎない。一般国民には、面子や感情論に終始してこれからどうなってしまうのか不安ばかりになる。そのため、今のところ、彼女の発言はいたずらに中国共産党を煽るだけの間抜けな発言であり、我々に損をさせるものである。
中国の対応と意味
なぜ、中国政府はこんなくだらないちょっとした発言にブチ切れたのだろう。高市発言を針小棒大にして、アメリカと対峙する際の高市内閣へのストレステストを行っているとも評価できるが、どうも違う。朝日新聞のデマ記事に騙されたとしても動きがちぐはぐで場当たり的だ。
中国政府は中国共産党だ。彼らの力の源泉は共産党軍であり、これは国軍ではない。あくまで支那と言う地域を力で支配している。また、再編を繰り返しているが、基本的には各地の軍閥が共産党軍の服を着ているだけだ。その上に中央軍がドンといて、別組織として大きな海軍がくっついている。そして、習近平グループが指導部としてその上に乗っかっている。現在、それを正当化するために習近平個人の権威を高めて権力の維持を図っている。
今回問題となったのは、海軍の領域だ。この海軍は軍拡を繰り返し、所謂A2AD戦略(こっちくんな!来たらぶっ殺す、でも来なかったら何もしない)から侵略戦略に舵を切った。第一列島線を超えようと画策し、海外に基地を作ったりもしている。その一環で、台湾島の占領も視野に入るのだろう。これは政治部の国内不安ガス抜きと指導部の中国の夢(習近平権威化の一端で、大清帝国の領土を目指す)とも合致して、軍・政両面の方向性が一致して活動がやりやすい。
そんなところにブスリと高市発言を刺したら、キャンキャン鳴いてしまうことはしょうがないのだろう。軍のメンツや政治側の権威も損なわれる。
それを考慮しても、政府の外交部の動きは悪すぎる。無能を通り越して害悪だ。本当に台湾を侵略したいなら、他国の首相の首をはねるなんて言わず、着々と準備してこっそり侵略すればミッションクリアだ。しかし、この行為で明確に中国が侵略国家であり、我々近隣国に害意を持っていることが伝わった。
なぜ、外交部がここまでポンコツか、3点が浮かぶ。
1点目は彼らの官僚的硬直した動作だ。彼らの動きを観察すると、基本的には金を撒いて踏ん反り返るか、強気に意見して相手を威圧するだけだ。相手が弱者でも強者でもその姿勢は全く変わらない。ある意味清々しいが、何のひねりもないので問題が発生すると何もできない無能となる。
2点目は外交部が外交をしていないことだ。金を撒いてもそこにチャイナタウンを作って国内に金を還流し、相手を威圧してもその落としどころをその相手に求める。外交相手を見ておらず、国内の政治部や軍部、人民を見て行動している。
最後は軍部の自信のなさだ。下でも書くが軍上層部は自分たちの戦力に疑いを持っており、威圧はするが実際に戦闘になった際に果たして戦争継続できるか疑問を持っていると思う。だから、彼らはほとんど何も言わないし、無能をなじられてどんどん粛清されている。
つまり、今回の中国側の大騒ぎは間抜けな首狩り発言(外交部の失敗)を上部の政治組織にとがめられる前にごまかそうと騒いでいたり、海軍へのおべっかをするために必死になっていたり、人民に強い中国をアピールするために行われたものと推察できる。その後に起こることや他国との関係、アメリカとの交渉には目が向いていない。
もちろん、高市発言は失言だ。しかし、この外交カードをうまく使えなかった中国はむしろ次々と別のカードを出さぜるを得ず、高市氏以上の失態を演じている。
実際に戦争は起きるのか
我々はウクライナ戦争を見た。ウクライナは激しく抵抗したが、戦争国家のロシアを押し戻すことはできなかった。どんな損を出しても、どれだけ人が死んでもロシアは生存戦略として戦争を辞めなかった。だから、ロシアは勝ち、少なくとも負けなかった。
また、現代において戦争をすることは基本的に勝っても損である。例えば、アメリカはアフガニスタン侵攻やイラク戦争で圧倒的な勝利をした。しかし、アフガニスタンに大量のケシ畑を作って儲けても自国で麻薬汚染が広がり、石油利権を保持しても現地に大量に捨てた武器のせいで中東域が大混乱になり、イスラム勢力の伸長を引き起こしてしまった。結局、これら地域を放棄することになって大損になった。
外交の一手段として戦争することはあるが、政府には負けた場合の大損と勝った場合の損を覚悟する必要がある。中国や日本にその決意があるかと問われると、決意以前に能力がない。
まず、日本の自衛隊には戦争する能力がない。たくさんの艦船をそろえているが、ミサイルや魚雷のスイッチを押しても飛んでいかない。アメリカの許可を取り、ミサイルの封を切って詰めなおしてアメリカのシステムに繋ぐ必要があるからだ。また、人員も枯渇して平時の哨戒もできなくなってきた。軍としての機能不全になりかけている。相手が侵略を開始しても準備段階で躓き、何かしたところで後手後手だ。強気発言をする政治家でこれらの問題の解決をしようとしている人は誰もいない。みんな口だけの妄想で現実は悲惨だ。
では、中国共産党軍はどうだろう。こちらもまともに戦争する戦力はない。日本の倍の戦力を備えてミサイルをばかすか打ってもその後が続かない。物量で攻めるはずなのにそれを維持する兵站も生産設備もないし、汚職の蔓延でまともに定数があるのかも疑わしい。また、武器・武装にも問題が多く、例えば空母を作ったが実戦的な武装戦闘機を離発着できる能力がない張りぼてだ。さらに、揚陸する兵隊がいない。中国は本来は徴兵制の皆兵だが、有名無実化し、募集に応じた兵隊にもちゃんと訓練しておらず極めて士気が低い。つまり、勝っている時はいいが、ちょっと戦線が停滞したり負けだすと一気に崩壊する。1か月も戦争は維持できないだろう。
また、両国は様々な資源を輸入している国だ。グローバル経済の一部になっている。そのため、戦争開始後に資源輸入が止まると困る。日本は太平洋側から大回りでの輸送が必要となり、中国は陸路での輸送となるが、当然時間がかかり資源が枯渇する。コロナ危機を見るとわかる通り、中国の場合は特にエネルギー・食料統制が取れておらず、戦争開始と共に食料配給が崩壊して経済が破綻する可能性が高い。
素人がちょっと調べて好意的に書いてもこの程度なので、内実はもっとひどいかもしれない。
つまり、実際に戦争は両者とも起こしたくない。起こったとしても、アメリカ介入前に終わらせないと中国システムの破滅・敗北は目に見えている。そのため、戦争が起こる可能性は低いが、起きてもできるだけ早期に作戦を終了させる必要がある。仮にウクライナ戦争のアメリカ大規模介入時期や第二次台湾海峡危機を参考にすれば、リミットは1か月程度だろう。電撃戦的だ。
そのため、台湾は有事の際に少なくともこの1か月は耐えうる実戦的な舞台を用意すれば、日本の介入とアメリカの援助で押し返すことができるが、共産党軍の激烈な攻めに耐えられるかどうかは不明だ。
現実的な能力や経済を見ると中国共産党が戦争する意味は全くない。政治部の敗北だし、勝ち目の薄いキャンブルをする勇気が軍部にあるようには見えない。しかし、経済不安が現実化し、習近平の権威化とその思想的にはどこかで戦争に近い行為とその勝利が必要があり、習近平を天皇のようにシステムを回している指導部がどこまで現実的な目を持って動けるかは軍部が短期で戦争を終結できる計画を用意できるかどうかになるだろう。
まとめ
高市氏の発言は失態だけど、それ以上に中国共産党は大失態した。どうやら中国バブルもはじけたようで、戦争で憂さ晴らししたいけど、やったら破滅しそうなので口だけ番長で終わりそうだ。でも、共産党指導部は中二病をこじらせているっぽいので、思わず台湾に侵略して大損こくかもしれない。
終わりに
SNSの「ご意見」や政治家のポジショントークを見ると誰も自分達の未来や相手のことを見て話をしていないのはなんだかなぁと思った。
まぁ、何事もほどほどで折り合いをつけるのが難しいのかもね(^ω^)
☆エロ同人CG販売中