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ロシアはどこまでがんばるか?

ロシアのウクライナ侵略も戦勝記念日で一つの山を迎える。煽り抜きでこれからどういうことになるのか素人なりに考えてみた。

(今週の一枚)春眠暁を覚えず(pixiv

 

 5月9日はロシアではナチスドイツの勝った日、戦勝記念日ということで大々的なお祭りになる。とても政治的なイベントなのでそれに合わせて様々な政治・軍事的発表もここで行われる。そのため、この日がウクライナ侵略の一つの目途といわれている。

 その日を前にして、なぜロシアがウクライナを侵略したのか、その日以降どうなるかを調べて考えてみた。

 

侵略の現状

www.yomiuri.co.jp

 上記のまとめがとても分かりやすいが、刻一刻と情勢は波のように変化しているが、徐々にロシア側有利に侵略が進んでいることがわかる。ロシアは侵略初期において全方位的に雑な軍配置をして、電撃戦で首都キーウ(キエフ)とゼレンスキー大統領一派の排除を狙ったがロシアの完全失敗に終わり戦線は膠着した。

jp.wsj.com

 ここでロシアは全面撤退せず、都市空爆や散発的攻勢でかく乱を行いつつ戦線を立て直した。4月からはすでに併合状態のドンバス地域を軸に東部から南部にかけての侵攻をはじめた。沿海の主港と主要道路を押さえて補給線を切ることで都市の包囲殲滅を繰り返す伝統的な戦闘をするようになった。兵器の質と情報伝達力や下士官の判断力で劣るロシアができる最も効率的な戦闘に切り替えたのだろう。

www.bbc.com

 現状では黒海側の港はほぼ押さえられ国境近くのオデーサ(オデッサ)まで封鎖状態だ。ウクライナ中央を流れるドニエブル川より東の幹線道路は着実に抑えられているので、その内側にある都市と軍隊はもうすぐ窒息しようしている。

www.travel-zentech.jp

 

ロシアの思惑

 この侵略は2つの契機で変化しているのではないかと思う。一つはロシアの国家主義の膨張であり、ウクライナ情報の齟齬である。

 ロシア連邦共和国は常に侵略をする国である。建国以後チェチェン南オセチアジョージア)、クリミア半島ウクライナ)、シリアといった大きな紛争を行い、小さい軍行動は数えきれない。これはロシアが多民族国家群であり、ヨーロッパや中華圏とは異なる一つの世界を維持するための行動だと考えられる。これを進めるために近年はより厳しい統制を始めた。別世界の我々から見ると異質であるが、冷えて貧しい土地と経済が乏しい地域を抱える彼らなりの生き方なのだろう。

www.ide.go.jp

 また、情報に関してはロシア-ウクライナ両国の習得・判断がとても甘い。ロシアは2014年クリミア半島併合以降着々とロシア国内で戦争準備を重ねてきたが、ウクライナへの政治工作は不調でその情報習得もとても雑ある。これはウクライナに政変が起こったことが原因かもしれない。混乱の終いには全裸でギターを弾く芸人が大統領になるほどで、中央局がEUに入るだの親ロシアだのめちゃくちゃな主張でとても外事としてみることができない状態で、この錯綜したウクライナに価値がなかったのかもしれない。

www.bbc.com

 また、侵略前の情報を振り返ると、ウクライナ東部の不安定化、オレンジ革命から続くウクライナ国内の内乱によるネオナチ化、NATOアメリカからの大量の武器供与がロシア軍介入の原因に挙げられる。

 このままいけば西側にウクライナが飲み込まれる可能性が高く、着々と軍拡を進めるウクライナに対してロシア大統領府が不安定な今こそ攻め時と思ったのだろう。その際、ゼレンスキー一派を見下しすぎて傷を負ったというのが現状だと思う。

 

アゾフ大隊とゼレンスキー

 ウォロディミル・オレクサンドロヴィチ・ゼレンスキー氏はユダヤウクライナ人である。アウシュビッツ解放75周年の式典で家族の悲劇について語っている。

www.washingtonpost.com

 しかし、プーチン大統領ウクライナがネオナチ化していると主張している。はっきり言って意味不明だし、いつものロシア仕草にしてもノリが悪い。

 これを理解するキーワードとしてアゾフ大隊(連隊)というものがある。

news.yahoo.co.jp

 このアゾフ大隊は謎の民兵組織でどこからか金をもらい大量の武器を持ち、なぜか大統領直轄の部隊となっている。そして、この前身が全ウクライナ連合・自由などといった極右政党であり、クリミア半島併合以前にウクライナ国内で大混乱(マイダン革命)を招いた反ロシアの民族主義者たちの集団である。

 この暴力革命により、相当数の旧政権側の人間が「自殺」したり海外逃亡して上部が入れ替わったが、内部の官僚が腐敗したまま残った。また、この極右政党自体国民の2割程度の支持しかないので、賛成・反対派が入り乱れてウクライナ国内はずっとぐちゃぐちゃになった。

 例え今のウクライナ大統領が立派な人であっても、そのとりまきや議会、軍部が腐敗したままであるので誰が敵で誰が味方かわからなくなった。その証拠として、外国に対して、武器や金をくれる人は仲間でロシアと仲良くする国は全部敵…みたいな頭の悪い状態となっている。ちなみに戦前に日本はロシアと交渉があるのでウクライナにとって悪の国家という認識であった。

www.mofa.go.jp

 ロシアーウクライナ交渉の写真を見ると、みんな正装している中に髭もじゃTシャツおじさんがふんぞり返っている。これを見れば、なんとなく察することができるだろう。

 プーチン大統領の主張はこの辺のウクライナの混乱と極右化に起因していると推察できる。

globe.asahi.com

 

プロパガンダ比較

 ウクライナ侵略でとても興味深い点が両国情報のほぼすべてがプロパガンダであることである。お互いに都合の悪い情報はすべて隠されて我々は嘘ばかり聞かされている。しかし、これはずっと以前から続いていることみたいだ。

www.afpbb.com

 現状でウクライナ側の主張を主導して伝えているのがイギリスと公営放送BBCであり、とても洗練された伝え方をしているが、内容がうんこなので素人にも胡散臭いと見破られてしまう。自分が「あぁウクライナはいい加減だな」と思ったものが、侵攻初期に病院に子供が運ばれ人工呼吸されるシーンだった。救急車が開き男が子供の足をもって引きずって病院に運ぶ。大きな声で叫びながら手動の呼吸補助機を動かすがそれが口に密着していないというものだった。まぁ子供はもう死んでいてお涙ショー利用したのだろう。へたくそな演者のせいでニュースの価値が駄々下がりである。そんな報道が散見された。

 また、SNSでもムッソリーニヒトラー昭和天皇を並べてネトウヨに餌を与えてしまい、せっかくゼレンスキー大統領が演説して100億円ゲットしたのにそれ以上の援助に水を差す形にもなった。

news.1242.com

 つまり、ウクライナ側では上部に情報を制御しようとする集団がいるが、下があほすぎてなかなかうまくいかない状況だ。

 一方で、ロシア側では完全に外国へのプロパガンダを捨てたようで、国内の情報統制によって世論操作をする旧来のスタイルを貫いている。

www.nikkei.com

 SNS全盛の現代で無謀な試みに見えたが、しっかり機能して国情も安定している。デフォルトするとか、プーチン暗殺病気とか、ロシア軍はボロボロ…といった西側のデマに一切惑わされずに国内を制御しているのはさすがといえる。

 西側と没交渉となればかなりの損を被るが、それを割り切って国内統制を最優先するスタイルが今も機能するのは意外だったし、大きな国にとって、ある意味それがプロパガンダとして正しい方法なのかもしれない。

 

国連とアメリ

 ネットをサラッと見てると、「国連がどうにかすべき」とか「ロシアを国連から追い出せ」なんて意見に出くわし思わす失笑してしまう。国際連合とはつまりUnited Nationであり、第二次世界大戦に勝った国の集まりである。戦って勝ち取った権利をどうして手放すのか、なぜ国連が権威を持っているのか理解していればこんなことは言えない。

 つまり、ネット言論なんてその程度のものなのだが、一番目を引いたのが「アメリカが正義を貫くべきだ」という意見である。これには衝撃だった。近年、アメリカは復讐という名目でアフガニスタンを滅ぼしケシ畑にした。そのせいで世界中にコカインがあふれている。また、存在しない化学兵器を理由にイラクを侵略して滅ぼし、ISISの元(バース党など旧イラク軍)を作り中東の混乱を作った。やばさで言えばロシアの何倍もやばい国なんだけど、そういった基礎中の基礎を知らずに大声で騒いでいる人が多いというのは驚きだった。

 また、アメリカ…というより現政権のバイデン大統領は家族ぐるみでウクライナへの武器密輸と資金洗浄に関与していることが常にささやかれており、その核になるハンターバイデン氏への追及が加速している。

jbpress.ismedia.jp


 ブッシュ一族が石油関係でイラクを攻めたようにバイデン一族のウクライナへの大量の武器供与がロシアのウクライナ侵攻の泥沼化につながるとしたら何とも因果なものである。

 他の常任理事国イギリス・フランス・中国も多かれ少なかれこういったことをしているので、彼らが中心にいる国連の正義か…と言われれば悪である。

 つまり、国連は動けないしアメリカも直接関与しない。ウクライナというバトルフィールドを使って金儲けをするのだろう。

 

まとめ

 今回の侵略を俯瞰して見返すとさっさと終わらせたいEUとロシア、泥沼化を望むイギリスとアメリカの構図が見える。中国・インドは様子見だ。ウクライナの内情はバラバラなんだろう。長期戦に引きずりこまれた形のロシアであるが、旧ソ連のアフガニスタン進攻失敗と同じ轍を踏まないよう素早い粛清と戦線の引き直しをした。そのうえでロシアの目的は段階的だと思う。

 戦術の最低限のラインが安全保障であるため、国粋派・ウクライナ右翼への武器供与がやむまで続くし、その右翼を取り込んだゼレンスキー大統領は降伏することはできないのだろう。

 軍事的目標がより戦略的であれば、首都キーウ以東(ドニエプル川以東?)の完全支配と黒海沿岸の交通の掌握となり、進行速度から見て最低でも半年程度の戦闘は続くだろう。

 政治的・思想的な目標だとしたら、NATO非参加国のモルドバを含めたウクライナの完全支配のため数年戦い、場合によっては旧ソ連圏のドイツ以東の国を求めるなら第3次世界大戦となる。

 ロシア政府が落としどころをどこに置くかで終戦時期は違うが、ウクライナに勝ち目のないこの戦いはしばらく続くということは明らかだ。

 5月9日の戦勝記念日に政治的宣言がこれからの大きな方針となると思う。

 

終わりに

おそロシア…(;´Д`)

ウニやサケが食えなくなるのは苦しいし、できるだけ早く終わってほしい(-_-;)

本当におそロシア( ^ω^)・・・

 

 

 

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