ドラゴンが完成して背景のジオラマを作ろうと思うので、どんなものを作ろうかを簡単にまとめてみた。
(今週の一枚)芸術完成(pixiv)
概念的なジオラマの位置づけ
一回作ってみて、フィギュア像で肝になってくるのは造形と色塗りの駆け引きなんだなぁとおぼろげに理解できるようになった。そして、この像を引き立てるものは像そのものの美しさや存在感、繊細なタッチと細密な作りこみなんだろう。ただ、それだけは姿の美しさになってしまい、この像が何者なのかわからなくなるのはさみしいなぁと思う。そういう意味では背景ジオラマを作ることはその像を小さいなりに世界に放って実体を与えることなのかもしれない。
この概念は絵を描くことと同じなのでなんとなく理解できる。作品の位置づけとしてキャラが中心となれば背景はなしでもいい。美少女やガンダムがドンッとあればそれだけでいい絵になるし、それを細かく書けば作品性は上がるだろう。
一方で、作品の方向性が何かの瞬間・ワンシーンを表現するならキャラクターはそのシーンを引き立てるアイテムの一つになる。例え作品の中心がキャラであっても、そのキャラが何をしようとしているかで作品のイメージは異なってくる。ただ立っているのではなく、何かをしようとするイメージはその像がまるで生きているような印象を与えてくれるので、作品性をググっと高めてくれる。
上の写真のように、前回までに簡単に足場として岩を作って背景はなしとした。つまり、ここまではドラゴンはフィギュア単体の評価となり、まぁちょっと上手なおもちゃレベル程度となる。このドラゴンはある程度細かく作ってあるので見る人にとっては「まぁ頑張って作ってますね~」程度の認識をしてもらえるだろう。しかし、このドラゴンが何をしようとしているかなどの作者の意図は伝わらない。何か足りない。
では、これをもう少しおもちゃから一つ上の作品に引き上げようと思うと、しっかりした背景を作って、見た瞬間にドラゴンが何をしようとしているかをわかるようにすべきである。さらに言えば、その行為がドラマチックであればあるほど作品性は上がるのではないかと思う。
例えば、上の写真のように小さい兵隊の人形を並べるだけで、「ドラゴンと兵士が戦おうとしている」というシーンが作れる。
つまり、ジオラマで大切なことはこのシーンは何のシーンなのかというのとしっかり意図すること、次に人形たちが何をしようとしているか見る人にイメージを送ることが大前提としてあるのではないかと思う。その上で、それを飾る様々なギミックや小物や工作による汚しなんかがあるとリアルさがググっと増すのではないだろうか。
もちろん、鉄道模型のようにある日常の風景を切り取ったものを作るのも一つの大切な表現であるが、せっかく作るなら変化や躍動感を欲しいと思うのは人情だろう。
DIY的なジオラマ
御託はいいが、実際作ろうと思うと結構大変だ。一番ネックとなるのが何を使って作るかではないかと思う。各種模型用・ジオラマ用アイテムは数限りなく存在するし、様々なシーンに合わせた素材がそれこそ無限に存在する。何を選びどう組み合わせるかは作者のセンスを問われる。
一番楽な方法は既存の部品やアイテムを買って台の上にポンポンと乗せてしまうことである。確実だし時間がかからない。ただ、これには問題があって、とにかく金がかかるのである。なんか粉を買ったら500円、小さな木を買ったら5000円みたいなオーダー・セミオーダーに近い業界なので、今回のドラゴン(25cm立方)のサイズでジオラマを既製品で作ろうとすると2、30万くらい軽くかかる。節約家(ケチ)の自分としたら一つの作品のそんなに使えない。できるだけ安く自分のイメージに合うものを作りたいので、できるものは素材から作ることにした。
例えば、「木」は銅線を束ねて重ね、ジェッソとほうじ茶の出し殻を塗って、アクリル絵の具で塗ればそれっぽいものが作れた。単価で150円くらいとなるが、一日かかるので費用と時間のトレードオフになる。
こういった感じで環境土台、建物、小物オブジェクトを作り、エフェクト用の煙や光を差し込むことで一つのシーンが作れると思う。
もちろんすべての小物を自作することは不可能なので、小さな兵隊フィギュア(2cm~3cm)は購入して、ちょっと加工を加えてたり色を塗ってそれっぽい姿に加工していこうと思う。
何を買って何を自作するかは結構難しい線引きになるけど、できるだけ自分で作成や加工をしてジオラマを楽しめたらいいなぁと思う。
ジオラマイメージ
ドラゴンといえば荒々しい強者イメージがある。それは戦いであり、もしくはその戦いを収めるシーンではないかと思う。…ということで、ドラゴンが戦っているシーンか和解をしているシーンのどちらかが今回のジオラマの候補に挙がった。
ナウシカとオームのように美少女とドラゴンの出会いなんて素敵だと思うが、今回はバトルしてもらおうと思う。場所はお城🏰にした。簡単でもいいから人工物の作成をしてみたいというのもあったし、ドラゴン襲来の際、建造物が破壊されているシーンが作れれば空間的な広がりやエフェクトによる時間的な変化を作れるのではないかと思ったからである。
以前何枚かドラゴンの絵を描いているので、その感覚を引っ張ってきてジオラマに差し込んでみようという試みでもある。
土台と城は基礎部分は完成しているけど、これからこの城をどうぶっ壊して、ドラゴン込みでエフェクトをつけるかは考え中。
構想としてはドラゴンが火の玉をぶっ放して城を壊しつつ、現れた魔導士の反撃と対峙しているシーンが作りたい。
ドラゴンの襲来と中世の城、恐怖にあらがう人々…的なベタなシーンになるが、見てくれる人にイメージを伝えやすいテーマになるのではないかと思う。
3DCG的に
作っている自分も忘れがちだが、このフィギュアは3DCGの表現を広げる一環である。当然、これを使って映像表現やなんらかのCGに生かしたい。
このジオラマでは3次元的な表現をできるだけ実物で行い、最終的なバランスを取り込んだデジタル側で引き上げようと思っている。
パソコン上からエフェクトをかけたり、撮影のコマ割りをいじって遠近感を出したり、立体的表現をいじってみようなんて思っている。
実体と仮想の融合(笑)みたいな感じになるが、これこれ表現力を試されるのでいろいろ試せれば面白作品作りができるのではないかと思う。
平面的なエフェクトもあれば、時空間的エフェクトも使えるのでいろいろ試してみたい。
終わりに
小物をしこしこ作っているけど、結構時間がかかりそう(;´Д`)
初の試みが多すぎてなかなか進まないけど、夏までに完成できれば万々歳かなぁ
先はまだ長い( ^ω^)・・・
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