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1週間に1記事を目標にして、考えたことや描いた絵について書いてます。

簡単な背景とキャラの一体化

背景のある絵を描く際、ほんの少し手間を加えてどうにかそれっぽい絵にしたいがどうしようかまとめてみた。

 

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(今週の一枚)古びたランプを擦ると…(pixiv

 

 

概要

 絵を描いていると気になって他の絵を見てしまうことが多々ある。背景とキャラの一体感において、イラスト調にわかりやすくイメージを抜き出して感情を掻き立てる方法やひたすら細かく描き込んで絵の先に違う世界を作り出す方法など、絵の一体感の有無には色々あると思う。

 自分の場合は1週間で一枚描こうとしており、途中でめんどくさくなることがよくあるので、ある程度方針が決まって、描き込む段になると時間が足りなくなることがよくある。そのため、どこかで手を抜いてそれっぽく絵を整える必要がある。そこで最近は背景とキャラを繋ぐ作業をパパっとやってしまおうとして色々悩んでいるので、その際にちょっと思いついたことを書き留めておこうと思う。

 

動きのある煙の利用

 写真をよく見ると動物にしろ、植物にしろもわっとした白いものを出している。エクトプラズムが(>_<)…と言うわけではなく、体から水蒸気を出しているのである。これは普通の写真ではなかなか見えてこないが、早春や朝方など気温差があり日光が強い際に被写体の周囲に漂っているもやを見ることができる。

 また、動物が移動する際、必ず埃が立つ。我々の世界には空気があって、それをどけて移動するのだから当然気流ができてそれに沿って様々な小さなものが動くのだが、足元にある砂や埃が舞ってその変化を見やすくしている。普通の生活ではほとんど意識できないものであるが、アフリカの牛の大群が移動したり、火事の中を動く消防士の写真を見ると被写体に巻き付いたり動きの流れを作るように煙が見える。

 つまり、水を持つ生き物は動こうが止まろうが何らかの煙をだし、内側に熱を持ったり、激しく動くと、それに比例して周囲の煙の動きや量が大きく変化するということになる。

www2.nhk.or.jp

 もちろん、この考察はいささか過剰で、そういった空気の変化を意識した際にようやく見えてくるものである。だが、これを意識的に利用すればそこにキャラクターの熱や動きを印象づけられるし、逆にできるだけそういったものを描かないようにすれば、冷たい止まった印象を作ることができるのかもしれない。また、この煙が背景と交わることで一体感を作り、一つの絵としてより現実味のある作品を作れると思う。

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煙用に準備したブラシパターン

 そこで、この煙を背景とキャラの接点として使うが、方法としては、何種類か煙のブラシを用意して、色は背景色よりも若干白よりに調整して、ペタペタと別レイヤーで煙をスタンプして、そのレイヤの透明度を下げれば完成である。透明度はキャラの動態に合わせて上げ下げすればいいのではないだろうか。

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煙効果の検証

 

光源の利用とその効果の選択

 印象的な絵を描こうを思った際、光の濃淡、強い光とそれが作る影があればすごく印象的なものが作れる。

 夕日と人影、小さな明かりとそれを囲むキャラなど立体感を意識してしっかり光が当たる部分を描ききれれば絵の中心とテーマを同時に作ることもできるだろう。

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Pixabayより)

 

 ただ、立体感を意識したり、光源をどこに置くか考えたり、光の強さ(陰影の強度)をどのくらいにするか、それを調整するかはかなり職人芸的なものがあってチャチャッとできるものではない。

 そこで一番妥当な方法は光源の単一化と反射の無視である。本来、光は様々な物体に反射して前進する。そのため、絵の真ん中に強い光源があって周りにいるキャラAを照らすとすると、そのキャラAが鏡になったキャラBを照らすことになり、オブジェクトの数が多いほどそれが二次的光源になって別の物体を照らす。しかし、そういった環境光は調整が難しいので無視して、反射抜きの光源のみで濃淡を決めてしまうことである。

 ただ、こうした方法を取ると、当然一体感が減るので追加で2次的光源を加えたり、影に色(反射による影響)を付けくわえて絵の質を上げようとするが、それをやりだすときりがなくなる。

 そこで光源を意識してどのように一体感を出すかを見ると、逆を取って全体が光源となり影をちょっと足すような方法やそもそも絵で光源の方向性を無視した描き方をする場合もある。

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 背景全体を光源化する方法では、キャラの側面部を光源色に塗ってしまえば楽に印象度をあげられる。一方、はなから光源との位置関係を無視してキャラのコントラストを作ってしまう作品も多々ある。漫画やアニメ由来のものが多いんだけど、見てくれる人がそれに違和感なくなじんでいるのであれば、位置関係を無理して強調されるキャラの素型こそが正しい塗り方なのかもしれない。

 つまり、光源とのやり取りはいくつも有ろうが、キャラを目立たせるのか、一体化を目指すのか、立体的に絵を描くのか、何を優先するかで光源とその効果を選ぶことが一番の成功なんだろうと思う。

 

さっと一体化する

 別ファイルで作ったキャラと背景を合わせる際、当然色の明るさの差が出てしまい、背景の中でキャラクターが浮く。一体感がないし、むしろキャラがいない方が絵として締まることもある。イラストならこういった浮かしはキャラを目立たせるための有効な方法であろうが、普通の絵ならそうはいかない。光源と影、周囲の環境変化などをキャラとその周辺に加え、一つの絵にしてゆくが、それには時間がかかる。

 手っ取り早く一体化させる方法が何かないかなぁと考えると、浮かんでくる方法がある。それは「色を合わせる」と「汚す」ことである。

 「色を合わせる」とは簡単に言えばキャラも背景と同じような色にしてしまうということで、キャラにマスクするように新規レイヤーを作り、そのレイヤーを背景色で塗りつぶし、不透明度を落としてキャラと背景の色をなじませる方法と、キャラレイヤーの不透明度を100%→95%程度に落として少し透明にする方法がある。こうしてしまえばキャラクターが背景ににじむようになり一体化する。

 もう一つは「汚す」とは絵にノイズを加える方法である。ぼかしを入れてもいいし、適当なテクスチャを全面に張ってオーバーレイをかけたり、ブラシて適当な模様をババっと薄く入れてしまうのである。

 いずれも一体感がない原因を光源による色の濃淡であったり、背景の動的影響が関係していると考えた。それを背景に沿ったものにすることであり、他にもエフェクトを入れるとか白黒化してコントラスト調整をするなど方法があると思うが、ぱっとやるにはこれが一番楽だと思う。

 

終わりに

 背景とキャラとの一体化は表現法としてはたくさんあるが、やっぱり難しい。だから適当にできる方法を考えたが、やっぱりしこしこ調整するのが王道なんだろう。うまく陰影と自然なコントラストが描けたらかっこいいけどそれはもっと先の話なんだろう( ^ω^)・・・

なかなか上手にならないけど、一歩ずつだと思った(^ω^)

 

 

 

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