先日パソコンがぶっ壊れ、泣く泣く買い換えた。どういったものを買えはいいのか結構迷ったので、その際考えたことを書いてみようと思う。
(今週の絵)・・・はな~い(絵が描けなかった)
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壊れたパソコンの簡単なスペック公開
OS windows10 professional(64bit)
CPU 第1世代 i5-650(4コア版)
メモリ 24GB(DDR3)
グラフィックボード AMD Radeon HD7770(GDDR5 1GB)
チップセット P55
パワーユニット 650w
分からない人にはなんのこっちゃとなるが、簡単に言えば2画面のディスプレイで絵を描きながら、少し重い別作業がストレスなくできる最低限のパソコンと考えてほしい。
マザーボードが逝ったので、交換するにしても10年物の中古を探さないといけないということで、思い切って新規購入という運びになった。
絵を描く時必要とされるパソコンの能力
買うにしても目的がある。自分の場合、余暇の多くの時間を「パソコンで絵を描く」ことに使っており、これにストレスを感じないようにすることが重要な要件となった。
そこで、絵を描くのにはパソコンのパーツで一体何が重要であるかという点を考えてみる。
各お絵かきソフトの推奨スペック
まず、お絵かきソフトのページから推奨スペックを探そうとすると・・・
2つのソフトのホームぺージからは”最低限必要なスペック”は記載されている。
・・・実は、これらのページで言われているのは、OSが快適に動くのに必要な内容が載っているだけで、どのくらいのパソコンがこれらのソフトを「快適に動かす」のに必要か、具体的なことがメモリー8GB以上推奨を除き、全く書かれていないことが分かる。これは他のソフトでも同じような流れになっており、ソフト側からパソコン側へ要求するものがないというのが実態である。
はっきり言ってしまえば、起動するだけなら20年前の中古でもOKといった具合で、実際に使うにはどうすればいいのかわからない。
なぜこんなことになっているか
Windowsについているメモ帳やペイントみたいなおまけソフトなら、まぁこういった書き方でもいいかと思うが、少なくとも絵を描くような画像処理系ソフトは内部でいくつかの処理を並列して行い、メモリー上である程度の情報を保持したまま作業するので、「快適に」作業するためにはある程度のPCスペックは必要に考えられる。
しかし、どこにもその指標は存在しない。なぜだろうか?
これは一つにパソコンは並行して色々なソフトが機能していることがあげられる。例えば、絵を描きながら、音楽を聴き、横で動画を開いて、ウィルス対策ソフトが起動しながら、入出力を行っている。ここで一番CPUの負荷になるのは動画で、メモリーを圧迫するのがウィルス対策ソフトとすると、お絵かきソフトはそれら別ソフトの余った領域で作業する(優先度から)こととなり、スペックが低いといまいち快適ではないかもしれない。
つまり、人によってOS上の起動しているソフトの数が違うので、正確な推奨スペックが分からないということになる。
もう一つはお絵かきソフト自体の使い方になる。プロの作業風景なんかを見ると、描き方だけでなく、パソコン自体の使い方にも結構な違いが見える。入出力もマウスで描く人もいるし、液晶タブレットで描く場合もある。操作を効率化する場合は、20個くらいボタンの付いたゲームパッドで補助動作を補る人もいる。たとえ同じパソコンで作業するといっても、必要となってくる予備部品が人によって全く異なるので、ある使い方にはこのスペックで十分だが、別の描き方では全く足りないという事態が起こってしまうのだろう。
さらに、ソフト側のパソコンの負荷でも見ると、一番気になるのはレイヤー数と筆などの描画パターン数となる。これらはともにメモリー上に別領域で展開され、常にソフトとリンクしている。
イメージとしてはお絵かきソフトという机があるとすると、その上に紙(レイヤー)があり、筆(描画パターン)がおいてあり、横に執事(パソコン)が立っていると思うと分かりやすい。執事は命令で机の上の紙を重ねたり取り替えたり、筆や消しゴムを渡してくれるが、その数が多くなるほど大変だ。紙が5枚10枚で、筆が2、3本ならささっとできるだろうが、紙が100枚あって筆が500本あった場合、迅速な作業はできない。しかも場合によって、洗濯したり(ウィルス対策ソフト)、演劇(動画再生)をやったりする。てんてこまいになる。
どんなパソコンがいいか?
ならどんなのがいいかというと一つだけはっきりと言えることがある。
メモリーを多めにしろ
これだけははっきりと言える。他の性能は捨ててもいい。
実は上で書いた執事(パソコン)はかなり頭がよく何でもかんでも同時並行でやってくれるすごいやつだったりする。大量の情報を一気に処理したり、かなりの情報の一時的スタックを色々な場所で保持して、整理してくれる。ビックリするぐらいな性能であり、現状で店頭で一番低スペックのものでもお釣りがくる処理能力を持っている。
ただ、その処理も作業量によっては不十分になる場合があり、補わなければならないことがある。この「補わなくてはならないもの」が「推奨」ということになるが、一番不足するのはRAMつまりメモリーとなる。
自分の場合、1枚の絵で4000×4000pixelでレイヤーを200枚くらい使い、描画パターンは400くらいになる。この状態ですでにメモリーは8GBくらい占有している(OS、その他ソフト込み)。一般のパソコンは4GB程度しか積んでいないので、もし同じように絵を描こうとすると、この時点で動作は限界を迎えスタックする。一方で、CPU、GPUの演算処理にはかなり余裕があり、photoshopからの加工などをしても最大で60%くらいしか計算してない。
また、一つの絵の元データも大きくて1GB程度しかないので、最近の大容量HDD(1TBなんて当たり前)ならば何百枚描いてもお釣りがくる。
自分の描き方はかなり変なので人には勧められない(レイヤーももっと少なく済む)が、どんな描き方でもしっかりとお絵かきや画像処理をすることを考えると、
photoshopで作業を考える場合、メモリーは16GB以上を考えたほうがいい。
さらに余裕があればグラフィックボードとそのメモリー(1GB以上)を考えればベスト(高性能なGPUは必要ない)。
今回購入したパソコンスペック
と、いうわけでデスクトップパソコンを買い換えた。
OS windows10 professional(64bit)
CPU 第8世代 i5-8400(6コア版)
メモリ 32GB(DDR4)
グラフィックボード GEFORCE GTX 1050(GDDR5 2GB)
チップセット H310
パワーユニット 650w
OSは流用でこんな感じになった。
ちょっと並列で少し重い別作業も視野に入れているので、少し遅めのゲーミングパソコン的な感じだが、それよりメモリーは多めに積んだ。全部で15万くらい。
お絵かきをするだけならお釣りが来るくらいの性能だし、ただネットサーフィンをするなら猫に小判であることは言っておきたい。
終わりに
正直に言って、購入に際してかなり迷った。「絵を描く」ということのみに焦点を当てれば、CPUはオーバースペックだし、現在も店で在庫である旧式のパーツをそろえれば10万を切った同じような構成を作れる。
ただ、各パーツの陳腐化と対応部品の販売終了を避けて、できるだけ長く使いたいので、マザーボードを1番新しいものにした。そのため、ちょっと高級になってしまった。
どれにしようかなやむ時はワクワクするが、ふと通帳を見ると「うぅ( ^ω^)・・・」となるので、果たしてこれが正しかったのか微妙なところである。
自分の判断が正しかったと信じたい|д゚)
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