なんかPCが重い…と思った瞬間はないでしょうか?壊れているのか、ただ調子が悪いのか自分なりの管理とバックアップについて書いてみました。
(今週の一枚)死んだようで新しく生まれる(pixiv)
先日、急激にPCの処理速度が落ちた。いきなりやばいか?!と思って状態を調べたので、その際に行った事や使ったソフトなんかをつらつらと書いてみようと思う。
異常に気付く
突如としてFirefoxが不安定になり、PC全体としても急激に処理速度が落ちてしまった。
ブラウザFirefoxの問題かも…考えられたが、photoshopを同じように稼働させても処理に著しい遅延があった。CPU処理やメモリダンプの問題ではなかったので、OSもしくはHDDに原因があるということで、チェックと改善をすることになった。
約14か月前にマザーボードがぶっ飛んでいるので、バックアップはしっかりしているが、あまり気持ちのいいものではない。
HDD状況確認
HDDの異常と一概に言っても、物理的に壊れているのか、ソフトデータが破損しているのかなどぱっと見よくわからない。そこでもっとも優先してチェックしなくてはいけないのが不良セクタ(物理)の洗い出しで、その有無によって対応が変わる。
それを調べる無料のソフトはたくさんあるが、自分は一番ぱっとわかるCrystalDiskInfoを使っている。
まず、CrystalDiskInfoにてHDD自体の状態を確認すると、「注意」の状態になっており、セクタ代替処理発生回数と代替処理保留中のセクタ数が表示の限界を超えていることが分かり、読み込み、つまり、HDDの物理的限界が来ているわけではないことを確認した(とはいっても、使用時間16711時間で、不良セクタはとても多いC5,C6)。
まぁ去年のマザーボード死亡以前から使い続けておおよそ3年のベテランなのだが、そのままOS用として使うには不安がある状態である。
S.M.A.R.T.的にもよろしくない状態であると思う。
自分のPCのHDD体制は
HDD1、メインHDD(OS用、使用ファイル用プロパティ)内蔵
HDD2、バックアップ用その1(使用ファイル用のバックアップ)外付
HDD3、バックアップ用その2(プロブラムの元データと個人情報やなくせないデータなどのコアバックアップ)通常未使用で外付
の3機体制を取っている。
HDD2、3には目立った異常はないが、HDD1は違った。「ディスクの管理」からセクタ異常がどの程度かを図るためにHDD1がパーティション作成できるかを確認したところ、HDD1においてはすべてのパーティションでディスクサイズ変更不可と出た。CrystalDiskInfoの結果と合わせ、読み書きの物理システムには異状ないが、ディスク上に小さな不良セクタがバラバラとHDD内に散っていることが示唆された。
…すごく簡単に言うと、HDD領域が100として、使っている領域が40くらいで壊れて使えない領域が5ある。だから、使える領域は95もあるので、壊れている所からデータを移せばまだまだ使えることが分かった。
対策
概要
絶望的でないにしろ、処理がスタックするのは困るし、このまま使い続けて、OSデータのコア部分にエラーが出るとさようならであるので、OS部分は新規ディスクへ移し、残りの部分はクリーニングすることにした。
それに伴い、新規にSSDを購入し(HDD1より小さい容量、SATAケーブルも買った)、現在使っているHDD1を引き続き通常データ保存用に使うことにした。
一方で、HDD2、HDD3はそのままバックアップ用として運用するが、データ移行時にこれらのHDDを仮置きスペースとして運用することにした。
実際の試行(ディスクの洗浄)
以下の作業は出来るだけ周辺機器を外しておく。
まず、HDD1の使用プロパティをバックアップ後、削除し、OS用のみのプロパティの状態にした(必ず重要データはバックアップ)。
次にパーティションデータサイズ変更が面倒くさかったので、試みにそのままSSDに移行できるか、MacriumReflect、EaseUS Pattition Master、EaseUSTodo BackupFreeをそれぞれ使い、クローンを仕掛けたが、やっぱり…クローン化は出来なかった。
そのため、不良セクタ掃除と250GB SSDデータスペースに圧縮するため、MS dos command(win7、10ではwindows powershell管理者)からチェックディスク
chkdsk c: /r (cはドライブ名、ドライブがd なら chkdsk d: /r)
を実行し、セクタの改善を行い(合計4回 10時間ほど消費)、windows管理ツールからデフラグ、クリーンアップを使いデータ内の掃除を行い、「ディスクの管理」からパーティションボリュームの縮小を繰り返した。
(OSドライブなので、都度再起動)
また、イベントビューア→Windowsログ→ApplicationからOSに引っかかっているソフトを確認後、削除して(時計ソフトとVPNが多くエラーを吐いていた)、その他使っていないデータやソフトなどのを削除して、データ量を100GB→80GB程度まで削減した。
(これによりOS、FireFoxなどは通常通り起動し操作が可能となった)
チェックディスクの効果によりパーティション領域は100GBまで縮小ができた。これによりSSDへの移行が可能になる。
有料便利ソフトや有志のスキャンソフトもあるが、やっていることは同じなので、根っこのコマンドを使ってスキャン・クリーニングした。また、しつこくチェックディスクを行うのは、この機能の性能上、一括で不良セクタを検知できないからで、必ず複数回行ったほうがいい。
実際の試行(データ移動とクローン化)
EaseUS Todo Backup Freeを使用して、移行・クローン化を行った。
フリーなので、ボタン一つでお任せ移動はできないから、手動で調整・作業を行った。
この際、「高度なオプション」でSSD最適化、セクタバイセクタクローンにチェックをいれ、実行した(不良セクタがある可能性を考慮)。
稼働しているWindows上で行うので、かなり危険を感じたため、インターネットを切断、マウスとキーボードを残して、その他の機器はすべて外して、クローン中は出来るだけPCに触らないように注意した。
安全を取って、他の移行ソフトではWindows再起動直後にソフトを差し込んでデータ移動をするものもあったが、これらのソフトではクローン化ができなかった。エラー詳細は不明。
SSDに移行後、これを用いPCを起動すると問題なくWindows上でのソフトなどは動き、ある程度CPUにストレスをかけた状態でも問題なく読み込み・書き込みが行われることを確認できた。
次に、HDD1を通常ファイルデータ用にするため、一度すべてをフォーマットし、新たにパーティションを作成し、
chkdsk c: /r (cはドライブ名)
を実行し、一応セクターの洗浄と不良セクタの状況確認を行った。
このパーティションへHDD2、3で仮置きしておいた作成データなどを移し替え、内蔵HDDとしてPC内にいれ、OS用はSSD、データ出しいれはHDD1で行うこととして作業を完了した。
(SSDと2つのHDDでデータの出し入れを管理することにした)
考察
1日のデータ移動量は多くても10GB程度でそこまで負担をかけていないにも関わらず、大量の不良セクタを出してしまった事から、いまのHDDは安価なぶんかなり脆いことが分かった。WDで良とされる2TBの型番を買ったつもりだったんだけど失敗である。ただ、HDDの寿命が1万時間なんて言われているが、すでに1万6千時間以上稼働しているので、しょうがないのかもしれない。初期不良を除いて、体感だと良ロットなら2万5千時間くらいは普通に動くが、メンテが雑だったため今回のスタックに繋がったのだろうと思う。
また、Windows側も自分は7→10と変わったんだけれど、10では大幅に個人情報やネットアクセスに関しての変更が行われたようである。7であればそのままアクセスできたコードであっても、一旦Windows下においてからアクセスを行うため、それを無視してリレイを行おうとすると、ほぼすべての一次アクセスがカットされ多くのエラーを吐いていたようである。それにより、不良セクタが予想よりも大幅に速いペースで増加したと考えられる。
今回は試みとして、ネットでお勧めされているいくつかソフトを使ってセクタの洗い出しをやってみたが、思ったような効果はなかった。これらはどうもWin7時代以前に構築されたものが多いみたいで、10で不良セクタの考え方が変わったためうまくセクタの認識ができていないのかもしれないと感じた。
やはり一番まともに領域判断と不良判定を行うことができるのはコマンドプロンプトのチェックディスクであるという落ちに落ち着いたのはギーグたちの夕暮れを見たような気がする。
また、SSDの使用感は非常によく、HDDでのOS起動、ソフト稼働の体感待ち時間は1/3程度とかなり良く、効率的に作業ができる予感がする。
結論
1年以上よくパソコン使うなら、
- チェックディスクでHDDを月一でキレイにしろ
- いらない・使わないデータやソフトは捨てろ
- バックアップは取れ
…まぁ基本だよね(;´Д`)
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