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1週間に1記事を目標にして、考えたことや描いた絵について書いてます。

差分研究 その1

 みんなになじみの深いの顔にしようとキャラ顔の変更悪戦苦闘しているが、少しづつ骨格みたいなものを決めて、配色もそういったアニメ系のものに近づけていくと今までの描き方だとどうしても顔の立体感が出ないというおかしな現状に出くわした。
 エロの差分を作るうえで、なんでだろうと色々見ていると分かってきたこと・参考にしたいことがあるのでそれを書いておこうと思う。

 

 

【オリジナル】「お静かにっ!」イラスト/ニッペルフ [pixiv]

↑陰影でもどうにか立体感はでるが・・・

 


・肌の色

 流行に寄せるということは、その流行の絵をまねるということでもある。そのキャラクターを模写したり、自分なりの表現を加えて発表することになる。
 全くそのままであればパクリであるから、この辺の境界線は確定しないのが2次創作の難しいところであるが、純粋に絵としていくつも考えさせられる点はある。

 例えば「肌の色」である。

 健康的な小麦肌や緑色の妖怪肌(?)なんかもあるが、こういった作品群は色白一択である。この色は通常の人間の白さよりもさらに白くなっていて、場合によってはRGBがすべて255といってもいいくらい白い。
 フィリピンの白人信仰も真っ青の白さであるが、これによって表現の幅が変更される。ひとつは顔の描きやすさであり、立体感の喪失である。

 顔には凹凸があって表情筋を動かして喜怒哀楽を表現する。しかし、真っ白であると凸側の表現ができなくなり、凹の黒で表現せざるを得なくなる。自然と平べったい顔になって鼻と口がなくなっていき、目だけになるのだろう。これによって極端な表情と描きやすさを得る。
 萌え顔でもわかるが、丸みと幼さの結晶はキラキラとした瞳に集中するので、我々はそれをエロ、感情ととらえているのかもしれない。
 ただ、いくら瞳で表情を作っても、配色した際に全く顔の厚みが出ない。これが他の部分との著しい不整合を招く。そこで、これらの作品群では凸に「赤」を入れている。
 自分にとってこれはかなり意外な点であった。ふくらみは白のハイライトかオーバーレイだろうと思っていたので、初め意味が分からなかったが、配色を考えると当然の帰着なのかもしれない。とにかく、この赤を使って頬やおでこなどふくらみを表現したいところに自由に塗ってその上から、強調のため白黒を入れる。


表情やドキドキの色ではなく、凹凸の赤なのである。

 

・・・ということで、差分の練習も込めてFateのランサー(アルトリア・ペンドラゴン)の表情差分を作ってみた。

f:id:nipplelf:20171127232203j:plain

Aでは肌の色はアニメの配色とほぼ同様のものにしたが、チークを入れてもほとんど無表情になっている。
Bでは頬の部分に赤を加えて頬の張りを意識したところ白のオーバーレイが分かりやすくなった。
Cでは興奮を意識して顔全体にさらに赤を配置して感情を表現した。
Dでは瞳に白のハイライトを配置してもう少し興奮を表現した。
Eではアヘ顔(?)ということで瞳と前髪を大きく変化させた。


 A~Eの流れで何となく話が作れそうになってきた。単純に赤を入れるのではなく、立体感用の赤と感情の赤を分けて塗ることでちょっといい感じになった。
 顔のパーツをデフォルメした顔でもなんとか表情らしいものを作れただろうか?

 


・全く関係ない色を加える

 さてこれだけではキャラに背景を足した際に、一体感が出てこない。アニメの場合、よく見るとしっかりと色分けされた領域で隔絶があり、一時停止した際にふわっと浮くように見える。
 おそらくこれは次のコマへのスムースな渡し、動きを考えての配色だと思うが、これを一枚の絵として考えると拙い。
 そこで もう一色 で書いたように背景+キャラ+効果色というイメージの3層を組み合わせたものを作ってみた。

(R18になるので全身はこちら) 

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全体のイメージは右斜め上に光源がある感じでオレンジ色を全体的にぼんやりと加え、辺縁部にはうっすらと青を入れてみた。
Fではバストアップでオレンジが全体に入ることで弱く頬のハイライトが分かるようになった。
Gでは少しオレンジを強めにして頬の歪みを強調してみた。
Hでは逆にオレンジを弱めて変化を落としてみた。
IではFと同様のオレンジ強度であるが、各所に白のハイライトを多めに配置しているので、テカリが目立つようになった。
Jでは少し別のエフェクトも追加して煽ってみた。


 これによって背景との一体感と、ハイライトの効果の増加とそれを意図して変化を付けられることになる。
 ただ問題として、絵全体が少しコントラストが強くなったり、最初の肌の色とだいぶ変わってきてしまうという弊害もある。この辺が使い方が難しい。


 その他の見つけた方法では、漫画の絵から配色では表情を変化させられないので、悲しかったり怖かったら髪の毛に青を入れたり、清潔感をイメージするのにグリーンを入れたりと、様々にデフォルメした色を後から加えている。
 おそらく少女漫画系統(よくわからなかった)からの技法の転用なのだろうが、極端な色白の立体化という点においての一つの答えなんだろう。

 


・・・というわけでちょっと試してみたが、収穫はまぁまぁというところである。
 少しでもエロく・・・と思ってやっているが、う~んどこまでエロいのか今のところ不明である。
 やっぱり文章や元のデッサンや線画のエロ追及の方が重要かもしれないが、今回は差分研究ということで良しとする|д゚)

 

その2に続く

 

 

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