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1週間に1記事を目標にして、考えたことや描いた絵について書いてます。

生成AIの限界を生成AIに聞いてみた

ちょっとGeminiに質問をしている時に嘘をつかれたので、なんで嘘をつくのか少し深く聞いてみたことをまとめた記事です。

(今週の一枚)もう夏かな(満開🌸)

 

 生成AIで遊ぼうと専用パソコンをパワーアップしている最中だ。グラフィックボードの構成でよくわからないことがあったので、Google検索のときに出てくるお助け機能のGeminiに色々質問した。その際、色々と面白かったので、忘れないようにした備忘録的な記事です。質問と回答を全て載せるのは無理なので、必要だと思った点をピックアップしました。

 

現状の問題と目標

 前回の記事でグラフィックボード(以下グラボ)のVRAMを増設しようと準備をした。その後についてはおいおい記事に書くけど、結論として成功した。生成AI用PCは3GPUでVRAM56GB構成になった。

 まぁ、セットアップまでは運よくどうにかなったんだけど、それとは別に実装してみると大問題が発覚した。激熱なのだ。

 写真は蓋を開けて中身を見せたもの。PC下部(写真右)に高熱源が集中しており、蓋を閉じて計算を行うと熱がこもって30分持たない(;´Д`)

 特にグラボと電源にサンドイッチされているRTX2080tiがやばかった。窒息しているっぽい。

 こんな状態では本稼働なんて夢のまた夢なので、色々検索して解決策を探してみることにした。ネットに情報がなかなか見つからない中(ここが重要)で、安定的に運用しつつ排熱できる構成を目指す。その際、せっかくなのでGoogleの生成AI Geminiになんかないか聞いてみた。

 

始めは良かった

 自分にはあまり電気工学的な知見がない。高校物理程度の知識では細かい電子部品について扱うには不安がある。そこでまず、グラボ単体でどの内部部品が熱耐性や電気的ボトルネック(故障の原因)になるのか、どういう回路でRTXに電気が供給されているかGemini先生に聞いてみた。

 12Vと3.3Vで供給される意味、VRMとはなにか、VRMによる電源供給の仕組み、VRM内のボトルネック、MOSFETとPWMの比較、VRAM電源ラインの故障原因、スパイク電流の発生経緯、ATX電源の選択・・・という感じで、すごく勉強になった。

 簡単に言えば、中央のGPUとVRAMに向かって電気を流すが、計算量の多いGPU・VRAM構成では低電圧高電流量のラインがたくさん必要になる。これを如何に安定的に流すか、分配するかが重要で、それにはPWMの指令とMOSFETによる電圧調整が重要になる。この制御機構が熱源となり故障の原因となる。また、トータルで電流量(電気総量ではないと思う)の増減が多い場合、根元のATX電源から異常電流が発生する可能性がある。この対応として、より質の高い電源ユニットを用意すれば故障しにくくなるということだった。

(↑のような感じで質問に答えてくれる)

 理屈に対する質問(結論のある疑問)の方向が良かったこともあるが、この熱と故障率の影響と概論的な部品選びについては今までもやっとしていた点がはっきりと理解できて、「こりゃ生成AIすげぇな」と正直に感じた。

 

実際のお買い物で使えるか

 さて、理屈は理解できたので、RTX2080tiは自分の買ったATX電源(TOUGHPOWER GT/1200W ATX 3.1)は故障原因になるかを聞くと、大丈夫だという答えを得た。

 では、2つのグラボ(RTX4070+RTX2080ti)をPCに入れた場合、熱問題発生するので、エアフローをどうにかしたい。どうやればいいか、どういった商品を買えばいいかを質問した。

1、水冷化

2、ライザーケーブルによる垂直配置または外部配置

3、サーマルパッドとグリスの全面交換

4、ソフトウェアによる電力制限

が回答として返ってきた。冷却方法の変更、グラボの位置変更、グラボ自体の改修である。3と4の改修に関してはもうやることを決めているので、まず、水冷化について質問をした。

 するとNZXT Kraken G12の購入を勧めてきた(この辺から回答が妖しくなる)が、これはもう売っていない。そこで、簡易水冷化で別のアイデアについて聞いてみると、

1、ID-COOLING「ICEFLOW」や「FROSTFLOW」シリーズ

2、「汎用銅製ヒートシンク」+「小型ファン」

3、Raijintek Morpheus 

4、Alphacool「Eiswolf」シリーズ

を提案された。しかし、やはりRTX2080ti用のものはすでに販売終了だ。何言っているんだ?と思ったが、どうもこの辺については疎いみたいなので、次にグラボの位置変更・縦置きを前提としたエアフロー構築を目指して情報の少ない質問・ライザーケーブル関係で質問すると嘘をつき始めた

 例えば、この結論はそれっぽいけど有名メーカーだから大丈夫なんてことはなくて、4.0の初期ロットは問題が多く使えないし、長さやシールドの厚さで電磁場干渉問題が発生することが知られている。先ほどの電源での回答と異なり、理論上の欠点を一切無視して結論を出している。当然、勧めてくる商品にも問題があり参考にはならない。

 これ以降、めちゃくちゃな答えを出すようになり、質問を整理して回答するように命令しても機能せず、終いには存在しない商品を勧めるようになった

(↑何度もこんな商品はないと言っても勧めてくる)

(↑何度やってもダメ)

・・・と言うわけで、Geminiを参考にしたPC改造計画は破綻した。

 

なぜ嘘をつくのだろうか

 今回質問した内容は非常にニッチなテーマだ。純粋にグラボ2枚載せの情報だけでもこのブログの情報くらいしかなく、海外のYoutubeなどは排熱を一切無視しており信用できない。さらに、ライザーケーブルで延長して2つのグラボの縦置きなんてやっている人はいない。マイニング界隈(情報が古い)を当ってもいい物がなかった。この情報の無さがボトルネックになったと思われる。

 情報が少ない中で、Geminiはある程度は推論出来て正しい質問(正確なプロンプト入力)ができれば、ある程度の理知的な解答ができると思っていた。しかし、結構時間をかけてこちらの個別情報を入れて「ちゃんと情報を整理して推論してください」と何度も指令を出したんだけど、不思議なことに、詰めれば詰めるほど回答が破綻していった。最後は明確な嘘をついてゲームオーバーである。これは推論が全くできていない。ネットに転がっている情報の時系列の整理もできていないことも示している。

 つまり、いまGeminiがやっていることはネットの情報を組み合わせてそれらしい言葉を置いているだけだということだ。今回の質問は期せずして以前書いた記事のようなポチョムキム理解やハルシネーションの証明になってしまった。残念である。

 

なんで嘘をつくか聞いてみる

 なんでこんなことを言うんだと聞いてみると

 

 

ポンコツおしゃべりを認めちゃうのかよ(;´Д`)

こんな感じで謝りつつ質問した「原因」を隠そうとしているので、なんでこんなことになっているのか(プロンプトを訂正しても嘘をつき続け訂正できない)を再度質問すると・・・

 

 

・・・という感じで、具体的な推論の機微には言及しないままで回答がループしてしまった。わかったことはお買い物にはGeminiは全く役に立たないということだ。

 

利益相反でもなぜ続けるのか

 Geminiは優秀な生成AIであり、事務仕事のような同じ作業の繰り返しをするには特に優れたサービスだ。また、GeminiはGoogle検索に紐づいた旗艦サービスになりつつある。しかし、今回分かったように検索の補助にはならない。ChatGTPみたいなおしゃべりツールとして使うならいいかもしれないけど、統合サービスとしてこのAIがポンコツだとGoogle検索自体の信用が毀損してGoogle社の減益になることは明らかである。現状において問題があるにも拘らず、今回のようなお買い物支援を続ける理由がよくわからない。しかも、今回の質問で明らかになったように、Google側でも買い物支援としてはまったく役に立たないことを認めてしまっている。なんでこんな不安定な状態でサービスを続けるのか聞いてみた。

 

回答パターン1

回答パターン2

 

AI開発の方が信用よりも重要だということでこのサービスを続けるのだそうだ。

 しかし、この波を作っているのはOpenAIという嘘つき企業(投資家向けに実現が無理な構想を出して当然実現していない)であり、資金ショートの危険を含んだチキンレースになっている。収益化できるサービスになるためには、このレースをどこか止める必要がある。いつ止めるの?と聞いてみた。

 

 

限界は後2~3年だそうだ。ほんとか?と思うが、そう考えているらしい。

 

シコファンシーについて

 追記として、この生成AIでも所謂シコファンシーと言うやつを経験できた。

jbpress.ismedia.jp

 ChatGTPに強く現れる現象だけど、今回、geminiでも観測されたが、ちょっと特殊なものだった。このおべっかのおかげで気持ちよく対話できたが、商品購入選択で強く特定商品を推薦をしたり、Googleの意図やGeminiの限界・有効性を尋ねるとGeminiは適当なおしゃべりをしながら、都合の悪い話題の転換を何度も図り、突然英語で回答したり、回答の拒否を始めた。

 

 

 恐らく答えを持っていながら、明確にこちらに渡さない仕組みが組まれていることがわかる。表面的に迎合的な態度を示しながら、本質的な部分でこちらをコントロールして都合のいい答えに導こうとする点はちょっとデストピア感があって面白かった。

 

まとめと考察

 情報がたくさんある状態で、浅い議論・会話において生成AIの対話型使用は我々の生活を豊かにしてくれることがわかるが、確定しない情報の取捨選択や既存情報から深く考察することはできないことが分かった。今我々が目にしている生成AIの技術は場合分けをして情報の組み合わせを出力しているだけで、本質的に思考をしていない。

 生成AIはわかっていることを楽にしてくれる道具であって、わからないことをやってくれる便利アイテムではないということだ。つまり、ある技術について、少なくとも最低限の知己を持っていないと役に立たないどころか害になる可能性が極めて高い道具である。能力者の能力を補助するもので、無能者に能力を与えるものではない。

 

 また、シコファンシーと意図的な会話誘導を見る限り、Google Gemini は支援システムではなく、行動誘導システムを指向している感がある。仮に、Google社がこれを悪用しようとするならば、ハルシネーション(嘘)による損よりもやばい問題(思想や信条の支配)を引き起こすのではないかと思う。

 ちゃんと使い方を覚えないと、生成AIに使われるというよりも、その裏にいるGoogleに支配されるようなことになるのかもしれない。

 

終わりに

 結構面白かったけど、対話型生成AIでは未知の問題は解決しなかった。悔しい。あくまでちょっと便利ツールとしてしか使えなかった。また、AI様に命令されて行動を支配される可能性も見えてきて、あぁSF小説を超えて我々は未来に来たんだなぁなんて不思議な気分になった(^ω^)

 

 

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