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1週間に1記事を目標にして、考えたことや描いた絵について書いてます。

サナエトークンの問題を少し深く考える

サナエトークン/SANAE TOKENと言う仮想通貨が大問題になった。何が問題だったのか少し視点を変えて考えてみた。

(今週の一枚)春ですな(ブ~ン🐞)

 

 日本の首相の名前を冠した仮想通貨を売買しようとして、その発行者・考案者たちが大きな批判にさらされた。トランプコインなんてのがあったから、そのパクリで儲けようとしたのだろう。この問題について、首相の知名度を使った金儲けへの文句や陰謀論の批判ばかりなので、少し角度を変えて自分なりに重要な点を考えてみた。

刑法として問題

 今回の件でよく聞く批判は、下の朝日新聞の記事にように仮想通貨における金融業法違反についてだ。全くその通りだと思う。登録された仮想通貨を登録された交換所で取引をして、その利益をしっかりと申告するのは大切な行為だと思う。

www.asahi.com

 しかし、この批判の問題には穴がある。日本の法律は「日本国内において」適応される。技術的に仮想通貨はネットが通じるあらゆるところで売買が可能だ。仮に、発行した仮想通貨をシンガポールの取引所で売買して、ドルを手に入れ、ドルを円に交換した場合、日本国の警察や検察が権力を及ぼすことができない。現状として、租税条約や国際協定を結んでその取引情報を得られるが、取引者が代理人を立てたり、海外法人取引をするなどで、どこまで日本国として取引を把握できるか不明だ。パチンコの三店方式のような方法を取られれば管理できない。

 今回は発案者が自ら売買をゲロったためバレたが、こういった不透明な取引で利益を得ている人は意外といるのかもしれない。ただ、こういった黒寄りのグレーなことをすると、金が引き出せないかもしれないし、中間搾取されるので、 結局取引する連中は総体として損をする。参加者が増えない限り、プレイヤーたちはババ抜きを続けることになる。

 得られると思った利益の多くが取引損として海外に流れ、それを日本の権力が守ることができない。ひどい言い方になるが、こんなインチキコインに騙される馬鹿は他でもカモにされる。これは助けようがない。もし、その嘘つきどもがその金を日本国内で使えばどこかで日本の利益になるのかもしれない。しかし、そういった金が海外を廻ったりロンダリングで消費されれば、キャッシュフローがない状態でストックが減少することになる。

 我が国の刑法は我々を守るために存在するのだから、その枠の外に出れば我々や我々の金は守られないというのが刑法の枠を見た仮想通貨取引問題の本質なのではないかと思う。

 

通貨性の問題

 仮想通貨と聞いて、これを使って買い物ができると思う人はほとんどいないと思う。一時期、Bitcoinを通貨にしようというブームがあったが、日本ではあまり広がらなかった。

 では、なんで外国では一定の取引価値を持つのかを考えると、よく言われるように手数料の問題とさらにその通貨を求める人たちの存在なのではないかと思う。

 わが国ではクレジットカードを使う場合、我々はほとんど手数料や利子を取られないし、ローンでも最大年30%を超えない。これは結構異様なことで、様々な屁理屈をつけて複利や手数料を取ろうと金融関係者は頑張っているが、金融庁・財務省が強いのでなかなかうまくいかない。現状の抜け穴はプライベートローンで問題になっている。

www.smd-am.co.jp

 一方で、アメリカの銀行はドルを動かそうとするととにかく手数料をほじってくる。ドルは国際通貨であり、一応、世界中で使えるということになっているが、この手数料が通貨の流通性を阻害していた。

www.nikkei.com

 特に海外にお金を運ぼうとするとなんだかんだで邪魔をされる。ドルで暮らす貧乏国は南アメリカ大陸に非常に多く、この手数料が自国経済に悪影響を及ばしていた。これらの国の多くの出稼ぎ労働者がアメリカで働いて仕送りしているからだ。この問題に対して、Bitcoinの交換所をアメリカと途上国に作ることで手数料を大幅に下げてドルを流通できるようになった。

globe.asahi.com

 大昔から物の売買にいちいち現物を持ち寄って交換するよりも、お金と言うバッファーを使って取引をした方が取引のやり取りが容易になることが知られているが、Bitcoinの場合、新たな概念として、動かしにくい通貨を動かすための新しい道具となる。通貨用の通貨として考えるとBitcoinの担保はドルの価値であり、そのドルを欲する途上国の国民とドルで労働する移民がいる限り、Bitcoinは価値を持ち続けるのだろう。

 

 さて、ここで問題なのがBitcoin以外のアルトコインやトークンと言ったものだ。これらには通貨性や通貨の加速性もない。しかも、次々と新しいものが容易に作れるので、常に供給が需要を上回る。

 データ自体に価値がないので、これらを発行し売買を開始すれば一時的な価値上昇が起こっても、必ず無価値になる。これらはほんの一瞬売ったり買ったりするための投機商品である。

 「そんなことはない!価値は上がる!イーサリウムを見ろ」と言う人がいるかもしれない。確かに2020年1.5万円くらいだったものが、最大70万円程度まで価値が上がった。しかし、何度も半値以下に落ちている。このコインのやり口はイベントを起こして期待を膨らまして予定価格になったら大量保有者が売り抜けるというものだ。このイベントは実体の価値を持たないので、祭りが終われば暴落するのだ。これを繰り返して誰かが何度も大儲けしている。これこそまさに投機商品と言え、何かをきっかけに価値がなくなる可能性を常に持っている。

toyokeizai.net

 これら以外のほぼすべての仮想通貨は初期の投機性しか持たず、場合によってその価値は1か月も持たない。これは持っている人が非常に限れらていることから起こり、欲しい人がほとんどいないために起こる現象だ。需要が極端に狭いのだ。

 つまり、仮想通貨の価値の本質的問題は、すべての仮想通貨が通貨の価値を持たないことだ。Bitcoinさえもドルの代理通貨でしかない。もし、1億人がサナエコインを持っていたら通貨としての価値を持ったかもしれない。しかし、価格の暴落を見てわかるように、他でもないサナエコインを発行した者その人がその価値を信じず、はじめから詐欺をしようとしていたことの証左と呼べるのかもしれない。

 

データの価値の問題

 サナエコインは炎上後に価値がガクッと落ちたが、何も仮想通貨だけが突如として価値がなくなるのではない。デジタルデータは常にその可能性を秘めている。例えば、スマホゲームのアイテムだ。アホみたいに課金して強いカード、かっこいい武器や美しい衣装、エロいキャラを自分のアカウントに確保していても、ゲームのサービス終了で消えてなくなる。ゲームを起動することもできないし、そのアイテムだけを見ることもできない。本当に消えてなくなるのだ。

www.moneypost.jp

 デジタルデータはフローとしての価値を持つが、ストックとしての価値を持たせにくい。あっちこっちに動いていればその動きが生き物のように見えるが、止まると死んでしまうと言える。マグロみたいだ。しかも、寿命があり、知名度が出たりより価値のある情報が出現すると既存データの価値は急減する。

 これはお金に似ている。例えば、戦艦大和は1億円強で作れたそうだが、令和の時代に1億円でマンションも買えない。お金の価値はアホみたい下がっている。

 しかし、お金は消えない。通貨を担保するのは国の信用だ。この信用は国民の数や現物の資産、武力、金融の安定性など色々あるけれど、結局、色々な変化に関わらず、安定的に金や物が出し入れできるからではないかと思う。お金はあくまで実物を動かすための道具でそれ自体の価値を持たない。

 データ・情報そのものが価値を持つには秘匿性(この情報を持っていれば集団の中で有利に立てる)や希少性(集団の中で自分だけが持っている優越感)が必要になる。しかし、データを使って儲けようとする立場で見れば、広くみんなに知ってもらい、次々と新しいデータを出してどんどん売らないといけない。そのため、フローを前提とした金儲けでは、ある一つのデータ自体は陳腐化して必ず価値を失う。NFTの顛末を見ればよくわかるだろう。

president.jp

 つまり、今のところ、広く知られたデータの価値は一時的なものだ。永続的な価値やその上昇をする方法は今のところない。何かに紐づけしても、あくまで従属的なものでしかない。これがデータの価値の問題であり、当然、仮想通貨も同様の問題を持ち、それを解決することができていないことがデータとして考えた場合の仮想通貨の本質的問題なんだろう。サナエトークンは早苗に価値を担保されなかった時点で終わったのだ。

 

まとめ

 どんな糞通貨でも、誰かに売り抜ければ儲かるかもしれない。そして、そのチャンスはほんの一瞬だ。だから、ほとんどの人が損をするし儲けたいなら積み立てNISAにでも金を積んだ方がいい。

 

終わりに

 こんな胡散臭いものを売りつけたネトウヨ系の有名人が必死に無関係を装っているのが面白かった。彼らも誰かを儲けさせるための操り人形なんだろう。それこそが悪い奴らの陰謀だと思う。

 まぁ、地道が一番、そして貧乏は続く(^ω^)

 

 

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