nipplelfsblog

nipplelf’s blog

1週間に1記事を目標にして、考えたことや描いた絵について書いてます。

Tumengって使えるのか?

先日からpixivで追加投稿先としてTumengというサイトに掲載を希望できるようになったが、謎過ぎるのでpixivの海外展望と共に少し調べて考えてみた。

 

f:id:nipplelf:20200928095913j:plain

(今週の一枚)秋と路地裏と魚釣り(pixiv

 

nipplelf.hatenablog.jp 以前の記事でpixivのUIに対する素直な感想を書いたけれど、投稿時、「ひっそりと新しい枠ができた。しかし、ほとんどだれもこれに言及してないし、気になったのでpixivの方向性と共に調べてみた。

 

Tumengについて

 このTumeng(トゥモン)というサービス、新しいサイト(まだαリリースもしていないのかも?)なのではっきりした情報がほとんど存在しない。

 いくら調べてもTumengの情報がpixiv経由でテキストがちょっと出ているだけで不明点が多い。特に20200921時点で北京蓝湾博阅科技有限公司側から一切のプレスリリースをしていないので調べようがない。そこで掘り方を変えて、この会社はどういった事業をやっているのかを調べてみると、必看小説と言うスマフォ専用アプリ(APP)を出している会社で、このアプリは無料版と有料版が存在し、小説サイトとしてはかなり後発であるが、小説マッチングAIが充実しているのが売りらしい。

 APPのダウンロード数を見ると90万程度ある。中国の人口が日本の10倍であることを加味して、日本のアプリとだったと仮定すると9万程度となり小ぶりなものとわかる。比較として、七猫中文网のアプリが2800万、大手の小説サイト番茄免费小说が6300万、QQ阅读が1億となり、その規模感が分かると思う。

 また、サイトを運営している北京蓝湾博阅科技有限公司がどういった会社かと見ると、住所は北京にあるが、その所在地はKr Spaceレンタルオフィスでどうやら一定の資本金や固定の資産を持っていないようである(IRなし)。ユニコーン世代後期のネットベンチャーということが分かる。

 ここで問題となってくるのが、テキストサイト運営にヒーヒー言っている程度の泡沫企業にデータ量が1枚で100倍以上になる画像(絵)の送受信サーバー管理ができるかという点である。pixivは日本有数のお絵かき投稿サイトであるが、10年以上をかけて巨大化したサイトであり、莫大な情報量とトラフィックを持つため、管理はとても大変である。それをまともにプレスリリースすらできないベンチャーに投げた場合、爆死することは目に見えている。pixiv側が資本投下するにしても規模が違い過ぎるのである。

 可能性としてはpixivの現地法人としてお試し的に投資を行ったとか、ベンチャーに先行投資して大手サイトに対抗しうる楔を中国に打つ皮算用かもしれないが、いずれにしろ周辺情報を見る限り、pixivの外部連携先(海外)としては「大丈夫かよ?」という印象を受けた。

 

pixiv側の意図

 結構危ない連携に見えるTumengだが、どうしてpixiv側がこういった計画を進めるのだろうか調べて考える。

www.pixiv.net

 公式のプレス・方向性としては日本人だけでなく、世界に向けて我々ポンコツ絵描きの作品を発表する機会を与えてくれるらしい。その「第一弾」がTumengであり、つまり、第2第3があるという含みを持った計画になっているようだ。

 他にもテキストを自動的に翻訳してくれる機能を付けたり、今年に入ってUIの変更も含めて大きくサイトの展望を転換していると見ることができる。

www.pixiv.net 

 pixivユーザーの実数も海外からの参加によって近年急速に増加して、半数以上が海外勢となり、サイトとして新しいステージ(グローバルプラットフォーム)に入ったと考えられる。

prtimes.jp

 しかし、これは単純に素晴らしいということはできない。もう少し数字を見ると、国内の閲覧者数がおそらく3年ほど前から頭打ち・漸減しており、海外勢を入れても総閲覧時間が(SEO解析サイトによって異なるが)うまく増えていない。広告収入のスタイルだと、サーバー管理費などコスト増の割に収入が増えていないと考えられる。そのため、運営としては危機感の表れとして、より強く海外展開を志向しているのではないかと考えられる。

 

実際にpixivは海外展開できるのか

 では、なぜわざわざ海外サイトを作るのだろうか。宣伝してpixiv.euなり、pixiv.cnを作って閲覧者を呼べばいいのではないかと言う疑問が出る。日本発の企業として頑張って欲しいと思うが、pixiv自体何らかの問題があるのか海外の視点で見る。

 

 中国(華人文化圏)へ

 中国人は日本のネトウヨがごちゃごちゃ言うほど民度は低くない。また、華人のくくりで見ると文化圏で重なるところが多々あるので、比較的我々の絵が受け入れられやすいという点がある。

 しかし、2つの難しい点がある。

 一つは中国共産党による管理が人治的なため、こういった文化的なものが突如として規制が入る可能性があり、ルールがまったく安定しない点である。同じような日本からの文化流入として有名なのがビリビリ動画であるが、こちらは何度も何度も規制に会って、その度に何とか頓智を捻りだしてどうにかサイト運営をしている。しかし、それが許されているのは知名度がそこまで大きくなく(国民全体の3%以下の認知度)、一見、ニコニコ動画の中国版に見えるが、サイト側の規制によって体制批判と捉えられるようなコンテンツをしっかりと排除しているという側面がある。現状でpixivにはこういった規制ルールが機能せずpixivの屋号で中国進出は難しいと思われる。

nipplelf.hatenablog.jp

 また、コンテンツ産業としてみればブルーオーシャンに見えても、踏んではいけない地雷がそこここに存在するので、日本の市場のようにスイスイと投稿・即閲覧と言うわけにはいかないし、アメリカとの問題もある。

news.yahoo.co.jp

 もう一つは日本のような同人産業が中国では未熟で、プロとアマの差が極端であることだと思う。pixivにやってくる華人の絵描きはレベルが違う。その作品はまさに芸術である。しかし、素人の作品を見るとビビるぐらい酷い。日本の絵描きがコンテンツとしてその隙間を埋めることができれば面白くなりそうだが、お客として彼らが求めているものが中国の絵描きレベルであり、わざわざ時間を使って我々ポンコツの絵を閲覧するか、金を出すかと言うと疑問である。本体が試しに乗っかるには危なすぎる。

 

EU・北米圏へ

 実は中国以上に難しいのが白人様の国家だったりする。クールジャパン!アニメで日本アピールなんて一時期騒いでいたが、向こうの視線はかなり厳しかった。理由は単純で、こちらがイメージ戦略する前にすでにイメージがついていたからであると思う。

www.youtube.com

 例えば、上のアナログマの動画を見ると日本のネット民ならあぁ懐かしいなぁなんて感想が出てくるが、向こうの人に見せると苦々しい顔をする場合が間々ある。これはロリコンのネットミームpedobear」として熊のAAがとても有名だからだ。このように一つのキャラをとっても大きくイメージの認識に齟齬がある。

 この例からもわかるように、日本のアニメ系は多くがロリコン関係のEU紳士達に愛されており、かなり歪んだ趣味として見られているし、いまだにアニメ自体子供が見るものとされている。この認識を知らずに国を挙げてアピールすればキチガイ扱いされるのもしょうがないかなぁなんてところである。

 そういった中でもいくつかのキャラクターは市民権を得ているが、そんな中でpixivサイトはEUでは「超えられない壁」がある。それは「エロと著作権の扱い」である。

 pixivでは、大半が2次創作で、閲覧の半数以上はエロで成り立っている。ファンアートと称した権利完全無視の落書きから、エロのジャンルもスカトロからLGBT、ケモノなど何でもありで、エロ対象の年齢も自由自在である。お絵かきユートピアであるが、これがマズイ。

 また、著作権において、日本では海外に向けてコンテンツ販売を行おうと集英社が頑張ったり、統一的ルールを作ろうとしているが同人界隈がデカすぎてなかなか進まない現状がある。

 子供が関わる性描写の検閲は強くなる一方で、自由なエロは宗教的に禁忌なものがたくさんあるので、実はEUのいくつかの国でpixivはgoogle検索ははじかれたりしている。つまり、白人様から見るとpixiv全体がアダルトサイト指定なのである(pixiv=porn and hentaiと言う構図があるらしい)。

www.mrporngeek.com

 個人情報保護のGDPRをクリアしてもファンアートやエロがメインのサイトである限り、直接EUに入ることはできない。この壁は非常に大きいと思う。

 

まとめ

 pixivの海外展開を志向しても外国からpixivサイトに誘導することが難しいことが分かる。そのため、今回のTumengのように現地代理店的サイトをバッファ的に作って、閲覧数を稼ごうとしているのではないかと思うが、果たしてうまくいくのか…

 おそらくネックになるのは、国によってどう作品を選別(政治・エロ・宗教性の排除、著作権の管理)できるかと現地法人がpixivサイトと同一視されるかどうか(同一なら遮断)になると思うが、この辺はうまいネゴと現地職員の能力次第なので、先行きはまだはっきりしないと思う。

 

終わりに

 調べてみるとTumengへの投稿は様子見が一番いいと思った。変に政治的に利用される可能性も高いし、管理が甘いとさらりと盗まれることもある。先乗り知名度は欲しいが投稿者としてはたくさん人柱を見た後で投稿するのが一番賢いのかなぁ( ^ω^)・・・

 

 

☆エロ同人CG販売中

 

 

COPYRIGHT Nipplelf ALL RIGHTS RESERVED.