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1週間に1記事を目標にして、考えたことや描いた絵について書いてます。

ふわっと感を出す

ニッペフルの絵は硬い。だからふわっとさせようと色々試してみたので、それを忘れないように描いておこうと思う。

 

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(今週の一枚)自分的にふわっとしたと思う(pixiv

 

 ありがたいことに、すごく上手ですねなんて意味のコメントをいただくことがある。すごくうれしいし、ほっこりするが、実はあまり絵を描くのは上手という意識はない。

 では、どうしているかと言うと、色々技術的に組み合わせてそれっぽく見せることがうまくなっているのである。

 今回は組み合わせたカチカチのブロックをどうにかして柔らかく見せようと工夫したので、それについて書き残してみる。

 

※目次※

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素体の状態

 まず、陰影のあるキャラやオブジェクトを作るのだが、今回はあまり濃い影のあるものを作らないように気を付けた。

 ブロックとしては、エネルギーパイプ、髪の毛、素肌、ゴスロリ服、靴、手、ロボ手、手前パイプというグループ分けをした。

 だいたい各グループは20枚のレイヤーで構成されているので、合計160枚くらいのレイヤーで構成されていると考えてほしい。

 このグループに対して、ハイライトやオーバーレイをさらにかけるが、その際は上記の各グループを統合して一枚のレイヤーにして弄っている。つまり8枚のレイヤーをコントロールする。

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(今回の元絵:素体としてはまずまずのできかな)

 

光の位置とそれに合った影

毎度適当になってしまうので、ふわっと感をどうにか出すために、まずそれらの基本的陰影を作ることにした。

 

基本の光源

 普通の世界には光(光源)があふれているが、考えだしたらきりがないので、一種類、一方向から出ているものを考えることにした。

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(左:光源の位置、右:キャラを当てはめる)

 

仮置きで光源を当てはめ、キャラの状態を確認して見ると陰もないことから一体感がなく、不安定に見える。

 通常この光源イメージから背景を追加して、キャラやオブジェクトと背景の一体化を図る。

 

光源からの陰影をつける

 

 ちょっと印象が弱かったので、髪の毛を追加してから陰影をつけた。

 影を塗ってゆく、輝く部分を塗ってゆく…という足していく塗り方はいいと思うが、より楽な方法は黒を抜く で書いたように一度キャラ全体を黒くしてから関係ない部分を消していく方が、自分的にはうまくクラディエントを付けられていいと思うが、この辺は描く人次第かもしれない。

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(光源による影響をキャラクターに加える)

 現象として起こる影と反射によるサチレーションを段階的につける。一つの方法としてしっかり影を作って、不透明度を落とすのが最近の流行りで、この調整の肝は背景の暗い部分に合わせて影の濃さを調整できる点である。

 印象として強い陰を付けるもの一つの手法かなぁと思ったが、それは後のエフェクトに譲ることにして、ここではとにかく光源とその影がバランスすることに重点を置いた。

 

陰影のみで見る

 一度、拡大して確認して見ると、背景部分とキャラクターの境界面が陰影を通して距離感と一体感が作れたと思う。

 建物や植物など背景を足して絵を盛り上げてもいいが、今回はキャラのバランスの身を考えたかったので、ある程度の整合性が保てればいいと思って作った。

 この時点では、それなりの現実味のあるキャラクターが作れたのではないかと思うが、今回の目的であるふわっと感はまだ出ていないと思う。

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(上半身部分:右から左に明るさがシフトするのに合わせ、影があることが確認できる)

 

 

エフェクトとふわっと感

 ふわっと柔らかい仕上げをしようと思うと、陰影をはっきりさせて境界を際立たせる作業はそれに逆行することになる。

 言い換えると、ある程度の陰影による印象の強調を維持したまま、ニッペルフ的硬い絵を柔らかくするにはどうすればいいのか?と考える。

 考え付くことは境界のエッジの処理と陰影の減算もしくはバランスの再調整であると思う。

 エッジ処理は境界面をぼしたり、それに沿って全体をぼかすことだろうし、再調整については様々手法があり、色を使ってバランスさせることで単純な白と黒によるクラディエントの効果を弱めてしまうこともできる。

 今回は複製したキャラクターのレイヤーをマスキングすることでエフェクト効果を演出してみた。

 

カウスぼかしと境界(キャラに注目)

 境界を意識すると剣の様に角が立っているものはしっかりと焦点を維持されて見やすくなっているはずだが、大抵のものは曲面を持っているため、その端は若干ボケるはずである。

 そこで、この局所的遠近感を演出するためにいくつもの技法があると思う。例えば、部分的に弱いぼかしを加えるとか、画像加工ソフトなら焦点を弄ることで立体感を出すなどである。

 こういった方法は動きのある絵やどこかに焦点を絞るものにはいいが、絵全体を見せようとするといまいちよろしくないと思う。

 今回の絵はキャラクター全体にギミックを配しており、できるだけ色んな部分を見てほしいので、どこかに焦点を絞る方法ではよろしくない。そこで全体に弱くぼかし効果を入れ、キャラの裏から境界を浮かせる方法を取った。

 

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(ぼかしレイヤーを加える)

 

 一見、ほとんど変化がないが、よく見るとぼかし後の方がぼんやりとして背景よりもほんの少し浮いている。

 方法としては、キャラクターを丸ごと複製してそれにガウスぼかし(4000pixel四方のキャンバスに対し、半径25pixel程度)をかけ、不透明度を落とすこと(25%)で元のキャラクターレイヤーと組み合わせた。また、光源の反射がある側にはキャラレイヤーの裏から白で境界を強調した。

 

色ぼかし(全体のバランスに注目)

 陰影、つまり白黒だけでバランスを取るとどうしても絵がきつくなる。そこで中間色となる色を全体にコッソリと加えることでそれを加減しようとした。

 

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(色による調整レイヤーの付加:左はわかりやすいようすでにオーバーレイにしている)

 

 何色でもよかったが、ふわっと感を出すことがテーマなので少し暖かいオレンジ色を使った。

 イメージとしては全体の強い白の光の部分に長波長の色を加えることで減算して、全体の眼に与える色の影響を弱くしようという目算である。

 方法としては光が当たるであろう部分全体にオレンジ色を塗り、レイヤーをオーバーレイにした後、不透明度を調整した。

 

イメージ増強によるぼかし(印象の調整)

 ここでキャライメージを追加した。

 白と黒、光と陰のようにバランスするイメージを光と色で表現しているのに、キャラクター自体が疲れてボーとしているような暗いイメージしかなかったので、「天使」のイメージを加えることでその対比を作ってバランスを整えるとこにした。

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(壊れたロボのイメージに天使のイメージで対抗する)

 

疑似効果によるぼかし(効果による再調整)

 光はある方向から放射状に飛んでくるが、その影響を受けて映像は若干歪む。極端に強い光とその陰ができるのなら、そのイメージははっきりするのだが、そこまで強くない光源の場合はその影響はほとんど無視をされる。

 また、白色光(何種類もの色の集合体)による発光と反射による波長のずれは当然あるが、ほんの少しなので多くの場合ほとんど無視される。

 しかし、あることは確かなので、それを加えることで、柔らか味に換算することにした。

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(左:顔全体 右:目元 下に行くほど効果を重ねている)

 

 方法は作った絵を丸ごと複製して、元絵の上にレイヤーとして配置する。

 その上のレイヤーを加工して、元絵と組み合わせる方法を取った。

  ほんの少しだけ効果を出すことで髪の毛の柔らかさや目元のきつさを消すことができた。不透明度をそれぞれ25%、15%として、比較してもよく見ないとほとんどわからない程度に抑えているが、これを50%以上に上げることではっきりとした効果を出すこともできる。

 これについてはほとんどインチキ効果なので、かける度合いはどのような絵にするかで好きなように弄れはいいと思う。

 今回の様にふわっと感と出したいときであれば、ほんのちょっとだけぼかしたレイヤーを加えることで、いい効果が得られると思う。

 

 

終わりに

 他にも何種類か試したが、効果的だった組み合わせを載せてみた。

 エフェクトとして効果レイヤーを重ねることで、元絵の状態に干渉する方法を取ったが、これらのうち1種類を使って元絵自体を改変するのも手であると思う。

 しかし、その効果は結構強力なので、ふわっと感のような調整が面倒なものは効果を少しずつ積み立てていく方がそれらしい作りになると思う。

 

 重ねることで効果の加減ができるが、自分のやった数値はあくまで自分の絵に合った調整値となるが、各個人で効果を試せば一段上の絵に変身する可能性があるのではないかと思う(^ω^)

 

 

 

 

 

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