背景、風景を描こうとするとどこまで詳細にするか、どこまで抽象的に描くかはキャラを中心にして絵を描く身としてはいつも悩む。紆余曲折しつつあるが、なんとなく背景に自信がない自分なりの方法を書き留めておく。
(今週の一枚)今年も花粉ちゃんの冒険は続く…(pixiv)
ニッペルフの絵は週1でPixivに投稿されているが、一応ぼんやりとした裏テーマみたいなものがあって毎回自分なりの答えを出しているつもりである。
例えば、上の花粉ちゃんの裏テーマは「わかりやすく」ということにした。いつもは消そうとするキャラの線画を付けたり、あえて雑なつくりにしていつもより絵の密度を下げ、花→鼻のループをタグや動画を見ると分かるようにしてみた。
こういった遊びを毎回やっているが、その際にいつも問題となるのが、背景の扱いだったりする。どうすればいいのかなぁといつも悩むが、いくつかの方法や視点を変えることで自分なりの型を作ろうとしているところなので、一旦それをまとめる意味で書いてみようと思う。
※目次※
いままで、自分描き方は描いたオブジェクトを次々と足していく方法を取っているので、異常に時間がかかる。また、できたものがありえないほどポンコツの場合があってコストパフォーマンスが異様に低い。そこで、それ以外の描き方も挑戦している。
背景をしっかりと書く場合
これはいままで基本としてきたやり方で、キャラの描き方もこれに準じている。ごちゃごちゃ書いてもよくわからないので、まず実物を出してみる。
(完成図)奥行きがあり、キャラを中心に手前から光を当てる感じ
描き方イメージ→引っ越しをするように奥から順番に調度品を置いていく
1、壁と床を作る 2、奥に部屋の調度品を置く 3、窓を作る 4、壁にカーテンを貼る 5、ベットを置く 6、キャラを置く 7、キャラ前の調度品を置く 8、陰影を整える
・・・と、いう感じになり、調度品やキャラは別で作って貼り付けるような感じになる。この方法でいけば、立体感やセンスがなくとも、まぁそれっぽい感じは出るがとにかく面倒くさい。別でアイテムを作るので、別作品への流用はできるが単品を考えると無駄が多く、他の人が見た際、書き込みはあるにしても果たしてかけた手間なりの評価の対象になるのか疑問がある。
が、自信がなくとも一応それっぽく独特のものを作ることはできるので、使うかどうか悩ましい。
背景をある程度書いてぼかす場合
上の描き方であると、あまりにも負担が大きいので、ある程度作って遠近感でどうにかしようというものを考えた。
(完成図)大きなお城をバックにして、キャラの鎧を目立たせる感じ
描き方のイメージ→最奥のお城を大体書いて、階段、梅、キャラの順に配置する感じ
1、城の石壁を大体のイメージで作る 2、かなり意図的にぼかす 3、城の色を暗めにして階段を配置 4、手前の梅を置く 5、キャラを配置 6、色調調整
上のものよりも最奥の城と階段をある程度描いてキャラの意匠をちょっと頑張った。また、光線の方向とは別に、キャラ以外を意図的に暗くして、逆にキャラを明るくした(オーバーレイレイヤーを作り、白と黒を塗る)。こうするといかにも重厚な感じとキャラを目立たせることができたのではと思うし、上のやり方よりも工数が6割くらいになったのでかなり楽にはなったが、キャラに注目がいく分、明確なテーマ性やキャラの印象を強く作らないとキャラが目立つ分、絵の価値がはっきり変わってくる気がする。
その他
他にもいくつか試しているのだが、やはり利点もあれば不利点もあってその時々で使い分けていかなければいけないなぁと思う。
とりあえず検討途上ではあるが、一応形になった方法の参考絵とその際の備考のみ残しておく。
・テクスチャ張りまくる
この絵の8割はテクスチャを貼っただけのものとなる。兵士の詰め所的なイメージで埃が舞うような感じ。大体の配置を決めて、最後に光源の位置決定と陰影を作って、行き調補正しただけなので、かなりの時間短縮になったが、欠点としては手持ちにこういったテクスチャを持っていなければ作れず、自分のライブラリに極端に依存してしまうため、置くオブジェの出来にかなりのブレが出てしまう。
・見えないところは描かない
当たり前のことだが、普通見えないところは描かない。フォーカスを絞るようなイメージである。この絵は石をチクチク作って、途中からそれをコピペ連投で膨らましたもので、手前の木々も適当に作ったがそれなりになった。ただ、しっかりとした厚みやキャラを配置する際に違和感が強くなる可能性があるので、キャラの配置場所が固定される可能性があり、汎用性が低くなるのが痛い。
終わりに
う~ん、正直もうひとひねり欲しいなぁというのが現状である。時間を描ければ一応なりともそれっぽいものは作れるが、それをいかに短縮して楽をして空いた時間でゴロゴロするかが、全くうまくいかない。
楽をするために苦労するというのもなんだか本末転倒のような気がするが、そのうちいい方法が見つかるような気がしないでもない。
それはそれとして、早くエロ同人を完成させねば( ^ω^)・・・
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