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1週間に1記事を目標にして、考えたことや描いた絵について書いてます。

加計学園関係のデマをなんで信じてしまったのだろう

ちょっと時事ネタに挑戦してみる。

 朝日新聞は”重要秘密資料”を発見し各メディアで大々的に報道を行った。この内容はアベ氏の強権によって、本来許可されない加計学園獣医学部の認可を与えたという内容である。そして、民進党が朝日のスクープと時を同じくして国会の各委員会で追及し、
内閣を退陣に追い込む・・・

という筋書きは全部失敗した。まず秘密資料がただのチラシの裏の落書きで信憑性がなく、強力に学部設立の陳情したのは民進国会議員と連合した周辺の県関係者であり、追及したのは金銭授受のある利害関係者の国会議員であった。また、アベ氏が関係したとしても、何の違法性もなかった。完璧な作戦失敗で、傷を負うのは追及側だけであった。

ではなぜこんなどうしようもないネタに飛びついてしまったのか、
1、アベの権力 2、追及側の組織構造 3、情報の流通  
という点から考えてみた。

 

【オリジナル】「蝋燭とバレリーナの陰」イラスト/ニッペルフ [pixiv]

↑心が燃え尽きるまで踊り続けるのだろうか

 



1.アベの権力


 こういう報道を見ていると「アベ一強政治」というフレーズを耳にする。まずこフレーズ自体、デマというか明らかなミスリードだと思う。現状の国家を動かしている大きな政治行政システムを見ると
A、総理大臣と同志(お友達)及び抜擢官僚
B、自民党都道府県地方組織
C、各省庁の行政官僚とその執行組織
というくくりになるんじゃないかと思う。
 また、それを監視する組織として公明党や企業、外国勢力、メディアなどがあると思う。アベ氏はこの3種類のグループの取りまとめ役をしていると見ていい。おそらくアベ氏を批判する人たちはAが強力になり、権力を自由気ままに使った独裁を行っていると
言いたいのだろうが、実際の事実を見るとかなり制約のある行動をしているように見える。例えば、消費税であるがAとしてはやめたかったが、B、Cの肩を持って延期ということにした。選挙関係や人事に関してはBの要求を汲んで意外と譲歩している。国債、公共事業関係ではCの意見を取り、拡大路線はとっていない。
 結局のところ、これらの3者のバランスの中で政治をやっているようである。バブル期はBの勢力が極端に大きくなって半ば暴走したし、多くの時期にCが専横したため利権構造が歪んだことを考えるとかなりいいバランス構築をしているのではと思う。
 ではなぜ調整しているだけの彼に「一強政治」などという間違ったフレーズ、レッテルを使うかというとはっきり言えば外縁を含めた権力構造から追い出された人たちが多いからだろう。脱藩官僚、デマメディア、自称知識人、企業組合などはA、B、Cの連絡役であったり、監視組織間の調整役として働いていたが、アベがいることで単純に不必要になってしまったのだろう。変化する組織のバランスや権力間の人事交流などを阻害する要因としてこれらの人たちはむしろ邪魔で円滑な国家運営には支障をきたす存在と認識されたのかもしれない。
 アベ氏の第2期の政治行動を例えると、少しポンコツだが整備すればまだしっかりと動く機械をしっかり磨いて汚れを落とした感じである。みんな本当は新しい機械が欲しいが、まぁ高い金を払って動くかどうかわからないものを買うよりもいいと思っており、国民は整備士の彼をまずまず評価しているといったところだろう。だから、下手糞な整備士はいらないし、よくわからない機械は買わないだろう。ただ、安い新車が出たらあっさりと乗り換えるのだろう。
 こういったアベ氏の状態や権力綱引きなどを無視したため今回の件に飛びついたのだろう。


2、追及側の組織構造


 アベ氏が明らかに独裁したり間違った判断をし、暴走をする場合は当然排除まで含めた管理監督する組織や機能が必要である。今のところ目立った誤りや失敗が表面化していないのでいいが、問題が露出した際は果たしてどうなるのだろうかとちょっと不安になる。それは野党であったり、メディアがあまりにもその監視組織として機能していないからである。
 かつて「椿事件」をおこし、民主党政権を誕生させた彼らがいかにも不細工に見える。これはインターネットの発達や国民が「目覚めた」からであろうか?自分はそうではないと思う。単純に組織構造が老朽化して時流に乗れていないからだろと思う。組織の構造を見るとはっきりしてくる。

 民主党民進党)の組織を見ると30年前の日本政治が綺麗にパッケージされているように見える。旧自民党、旧社会党、旧社民党、旧組合、旧活動家・・・昔なになにしてましたという人や集団が中小でひしめき、新しい人や集団が全く見えない。また、それら集団間の対立もそのまま引き継がれ、和解したり新しい目標を持つことをしてない。各集団がそこまで大きくなく、明確な目標や資金を持たないため足の引っ張り合いを続けるか何もしないで沈黙しているのだろう。 30年前であればそれでも権力の取り合いをしたり、1で述べた監視組織に対してプロレスを見せることでいかにも「政治」をしているように見えたのかもしれない。
 また、支援団体としても金主の六幸商会などの閨閥、票田となる連合やUIゼンセン(UA)などの組合や立正佼成会などの身元のわかる宗教組織が支えていており、各種団体がバランスよく並んでいる。良くも悪くも冷戦時代の箱庭日本である。高齢化に伴って、団体の再編もいくつかあるが、基本骨格はそのままとなる。
 この骨格の視覚的イメージは20本くらいの鉛筆をひもで縛ったような形になる。しかし、この構成は金主の鳩山氏の離党や重しの岡田氏の交代によってひもがほどけ、離脱や関係を緩めてしまった。組織の再編や見直しをしなかったため、ほどけるとともに床に鉛筆がバラバラに広がっているのが今の民進党となる。こうなるとすでに組織としてのまともな運動や連携はもはや取れず、もうおしまいなのだろう。


 では朝日新聞はどうであろうか?まず、大前提としてこの新聞社は1つの会社ではないと考えたほうがいい。関東と関西、2つの組織がしのぎを削りながら今に至っているというところだろう。そして、それぞれの組織には細分化された部署があり、それぞれが縦割りの権力を持ち、それぞれの紙面スペースという領地を持って、領地経営をしている。当然領地が大きかったり場所がいいほど偉いし、面白い記事を書いたり、各々が連載や知識を紹介することで新聞の価値を高めるとともに、紙面内の権力闘争をしているのだろう。
 しかし、この組織体には実は問題があり、その一番は領地間の関係性がかなり希薄で険悪なことである。あるコマで◎◎は素晴らしいと言いながら、他のコマでは◎◎は最悪であるということが稀に起こる。よく読むとまるで別の新聞のようなことを言っている場合も多々ある。
 本来は縦割り組織ではその上部組織が調整、訂正を行うが、この新聞社の場合はその縛りが緩い傾向がある。例えば、従軍慰安婦問題である。これは西の「ある部署」が作ったデマであるが、活動家と連携して政治問題化し一つのビックイシューとして国際人権問題になりあがった。リベラルとしても過去の清算というテーマとしても、新しいオピニオンを作るには面白い問題提起だったのだろう。だがこれは上から下まで全部ウソだった。裏取り取材もしていなかったし、被害者もはっきり確定していない。加害の多くは日本軍ではなくアメリカ軍であり、時系列もむちゃくちゃであった。しかも、時の政府が認めているため、今の政府は明確な否定もできず今後永遠に「犯罪」として残ることになる。後付けでいろいろ言い訳しても無理があり、新聞社としても「ウソ新聞」とレッテルを張られる原因になってしまった。これはその「ある部署」が権力を持ちすぎたため起こった事件であるが、このような大きなものでなくても、毎回毎回様々な問題を引き起こしている。そしてそれについては責任を取らないし、取れない。なぜなら上記のように組織上縦割りのため、隣のコマの文章は別組織の文章であるからだ。内部には立派な人もいるだろうし、このようなデマに憤る篤志もいるだろうが、組織上何もできないのだろう。
 また、このような新聞構成の下に販売事業者や営業組織、連携として不動産経営などがある。信用減少と縦割りの弊害によっておこる質の低下はさらなる新聞購買減少を引き起こすが、これによって紙面構成以外の組織との関係性の変化を作る。具体的には不動産部門の権力増大と販売側との関係悪化である。こうやって組織的にゆっくりと崩壊してっているのが、現状であると考えられる。

 

 これらの組織的破綻からチェックの効かない自殺行動のひとつとして今回の報道やかつての学生運動的乗りの政治行動をしていると推察される。

 


3.情報の流通

 

 新聞でもテレビでも、そしてインターネットでも記事の出元の大部分は公共機関である。お天気は気象庁、事件事故は警視庁(警察庁)、外交は政府広報や外務省などといった具合にいったん集められた情報をバラまくのがメディアの仕事になっている。当然、取材報道や思想記事、各種娯楽なんかもあるが、基本的には出されたものをそのまま報道している。そこに意見や妄想をつけたしていかにも新発見として価値を付けているが、所詮貰い物のデコレーションである。
 では、政治、政局の場合はどうであろうか?情報の出元としては、1で書いたA、B、Cの各権力組織、各国会議員となる。それに加えて、「情報筋」といったよくわからないが国会に出入りするごろつきや議員の秘書などになる。たいていのスクープはこの「情報筋」から買った情報を基に裏取りをして、発表ということになるだろうが、この「情報筋」の売り物は大抵デマや誇張したとるに足らないカスである。しかし、その中には本当の情報が紛れ込んでいて、メディアとしてはついつい買ってしまうのだろう。
 この価値のある情報は盗まれたものとは考えづらく、A、B、Cやその外縁組織が何らかの意図をもって流しているのだろう。だから、なんとか還元水で大臣が自殺したり、交渉が終わった瞬間にTPP担当大臣が辞職に追い込まれたりする。つまり、現状であればA、B、Cのバランスを崩すために意図的に流される情報かどうかと見れば、ある程度価値があるのかどうかわかり、それ以外は妄想か誇大広告と跳ねてしまえばいい。

 今回の加計学園の文章に関しては制作日時が不明であり、正しい行政書式で書かれたものではない。また、官僚の「メモ」としても価値がない。組織防衛上官僚はこういったものをよく残すが、アベの名前を出している点ですでに官僚が不利になる資料となり、彼らが残す意味が全くない。残すだけでダメージになる非常に意味不明な文章となる。
 また、この文章がもし正しいとしたら、裏取りを行う必要があるが、学部新設に関わる陳情組織には民進党やその国会議員、各県議や、今治市補助金や土地優遇などはっきり言ってアベ氏とはほとんど関わりのない集団が動いている。しいて言えば、Cの権能を若干Aに写して特区を作ろうとした点であるが、関係人事では前大臣はアベの敵の石破氏であるし、現大臣は財務省OBであるので、一応Cのメンツを立てているので、アベ氏がわざわざ手を突っ込む隙間がない。
 結局裏どりをするまでもなく、価値のない情報とわかるのではないだろうか?こんなカス情報を基に報道すれば、いばらの中に顔を突っ込むようなもので変態行為の一環なのかと思ってしまう。
 しかし、こういったデマでも使いようによっては有効に機能するが(例えば麻生氏のカップラーメンの値段)、あくまで手段のおまけみたいなもので、メインの攻撃材料には決してならない。国民としても「また朝日か」「また民主か」で終わりである。
 おそらく、こういった情報の強度や使い方を理解できていない人間が中心にいるために、送られてくる情報をしっかり精査できずに使っているのが現状なんだろう。ひどい言い方をすれば、馬鹿がハサミを使って手を切ったのである。



今回は3視点から見てみた。レベル低いなと思う。
 素人の、しかもエロ本描いている奴に見透かされる程度の価値しかない集団である。いずれにしろ幼稚な行動とその結果が見え見えで悲しくなるが、これが大手の情報を扱う連中の実態であり、第一野党を称する政党の焦りなのだろう。そりゃアベ氏やその取り巻きはは余裕尺尺だろう。

頑張って書いたので、長くなってしまった。さてエロの次回作はどうしようか、やっぱNTRがいいのかななんてニヤニヤする。

 

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