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1週間に1記事を目標にして、考えたことや描いた絵について書いてます。

中国ってどうなんだろう?

 ラーメン屋のラーメンが美味しかったので、ふと中国のことが頭に浮かんだ。
中国に行ってみるとわかるが、どの沿海都市に行ってもなんだか汚いし、うるさいし、飯がまずい。日本基準で言えば下の下だ。 大方の日本人は定住したいと思わないだろう。でも、我々の基準はいつの間にこのように厳しくなったのだろうか?
 自分の子供のころ、混みあった電車のホームには噛んだ後のガムがそこら中にあって、それをおばさんがヘラではがしていたし、光化学スモッグ警報で休み時間に外で遊べなかったことを覚えている。歩きたばこも普通だったし、トラックの排ガスは真っ黒かった。たぶん地域によって違うだろうが、今ほど「綺麗」な状態になったのはここ10年くらいじゃないだろうか?
 そんな疑問を抱きつつ中国のこれからを何となく考えてみた。    

 

【オリジナル】「春の街角」イラスト/ニッペルフ [pixiv]

↑ヨーロッパ風の街並みを描きながら・・・

 

 

 中国について「この国はとても大きな国である。」というフレーズがある。莫大な土地と人口を持ち、市場が開放され全土で様々な可能性が膨らむ。という報道が意図的に日中友好ということで行われた。実際はどうであろうか?半分あっていると思う。
 ただ、もう半分であるリスクについて語っておらず、実際の統計情報については隠している・・・というか実際量っていないので存在しないと思う。そのため、当の中国人自体が中国の実態を把握していない傾向がある。
では、はっきりしていることはなんだろうか?

まずどうやって発展してきたかである。簡単に書くと

1、日本人が渤海湾周辺に特別区を作り、日本の下請けで工場を作り、それをアメリカに輸出して儲けた。
2、中国人はそのモデルケースをそのままコピーして各地に同じような都市を作り、資金を回した。
3、日本の投資が減ったので輸出入を控え、国内投資のみでどうにかしようとしている。

という感じだと思う。この方法はとてもうまくいったし、儲けたし、彼らは自信を取り戻しつつある。しかし、中国内の利権争いと、日本との摩擦(というか主従関係の変化)によってその発展にも陰りが出てきた。そこで日本人をはがしてアメリカやドイツと儲けようとしたらズッコケたというところだろう。
 現実は3がうまくいっていない。明らかに国内投資が減り金が回らなくなり、その金もどんどん外国に出てしまっている。このままいけば経済として硬直化、破たんの可能性がある。この辺が以前はなかなか語られなかったリスクとなる。

 このリスクを考慮するとこれからどうなるだろうか?結構厳しくなるだろうが、中国はもうおしまいだとはならないと思う。
 それは中国に対する認識「この国はとても大きな国である。」が明らかにおかしい点から考えることができる。そもそも中国は1つの国ではない。統一した法律はないし、言葉も地域で全く違う。もちろん肌の色も違うし、文化も違う。多民族国家というより、むしろヨーロッパのユーロと考えたほうがいいと思う。つまり、ドイツやフランスがガチャガチャやっていて、ブリュッセル欧州連合政府があるように、福建省江蘇省がごちゃごちゃあって、北京に共産党政府があるイメージである。多国家連合体といった趣である。

 お互いに影響しあう国々が寄り合っているので大きく見えるが実態はぼんやりとしたイメージがそこにあるだけなのだろう。そのため全土で一斉反乱がおこるような統一した国民運動のようなものは起こりにくい。今問題になっているのは、対外国の資金に関する問題とその流動性なので、やばくなったら徳政令でも出せば安定するだろうし、食糧問題についても自国生産についてある程度維持をしており、極端な飢餓になる可能性は低い。ということでこれ以上の経済成長を試行しなければ、なんとかやっていけるんじゃないかと思う。
 また、経済的に一つの省がへこんでもどこかが生き残っていれば中国という地域は維持される。もちろん問題が顕在化して、共産党政権がなくなるかもしれないがシナ共和国みたいに名前が変わっておしまいだろう。


では中国の顕在化する可能性のある問題は何であろうか?と考えると、
1、人口減少
2、植民地政策
ではないかと思う。
 1について意外かもしれないが、あと数年で中国は高齢化社会に突入する。人口構成で言えば日本の30年前にとてもよく似ている。日本の場合、それを補うために設備投資を延々と行い、不足人員は外国人を使い、イランや中国、日系ブラジル人などいわば助っ人を呼び、いらなくなったら追放してきた。
 しかし、中国の場合は支えるべきインフラが不十分であり、それを維持するための助っ人を呼ぶほどの金もない。もし金があったとしても、これから呼び寄せるのはインドネシアやインドなどの強い宗教的要素を持つ国のため、国内に入れにくい。そのため、福祉を含めた社会インフラをなるべく早いうちに整えないと社会騒乱になる可能性がとても高いと思う。

 2の植民地政策について中国って植民地持ってたか?と思うかもしれないが、とても大きな植民地群を国内に持っている。上記で中国とは多国家連合体と述べたが、そこには戸籍で区別したり投資にしても差別的なほど格差がある。西側に向かってかつてあぶれた沿海部の人員を植民し、支配した歴史を持つ。日本の場合、北海道に屯田兵とその家族を植民し、今持っても中央から補助を出し続けているが、 中国の場合は補助を十分には行えていない。しかし、同じ国内としてではなく、植民地として考えてみると現状意外と緩やかな支配と考えることができる。


 なぜ苛烈な支配をしないのだろう?それはその大きさと管理体制にあると思う。中国の植民地はとても大きく、世界地図で「中国」として塗られている地域の70%が実は多民族地域や特別区であり、日本人の思っている中国よりも本当の中国(以下「本土」)はとても小さい。そのため、下手に支配をきつくすると大規模の反乱がおこり本土に広がるため、ヨーロッパ型のウルトラ搾取を行えない。むしろ現状で結構な持ち出しを行っており、東京に対する地方自治体的状態となっている。
 だが、所詮 植民地である。そこに住んでいる人々に日本のような同胞意識や同じ国家という認識はない。そのため、もしその本土からの分配が滞った場合、いくら緩い支配であっても不満が爆発する可能性がある。つまり本当の中国問題は本土の維持と、本土と植民地の管理問題なのではと思う。実はこれらの本当の問題は日本のパブル期以降のケースに似ている面が多い。それもそのはずで、経済発展の仕方が日本のそれであり、もしかしたら意図的にそれをまねしたのかもしれない。そのため、同じ道を通ってしまうようになるのだろう。
 それでは日本のバブル期後を参考にして中国的に発展を伴う方向性を示せはいいかというとそういうわけにはいかない。土地が本土に限ったとしても広大で、これからは管理しきれない。日本の経済植民地はある程度優秀な南朝鮮渤海周辺の中国特別区はある意味独立できたが、中国政府は植民地の経済的独立を許さないだろう。
 また、世論誘導のために戦争ごっこを今しているため、アメリカとの関係が常に不透明となり資金流入が一時的にも止まる可能性がある。日本がバブル期まで40年程度で発展したのに対し、約20年と倍の速度で成長したため世代間の質が極端に異なり、放置された部分が多いのでそれらの調整を行う時間がない。日本より問題が大きく複雑で、今の状態を維持することも難しいと思う。今のところ北朝鮮や植民地の使える人員でどうにかカバーしているが、本質的に超人手不足になることは明らかなので手を打たないと砂の城のような現状が崩れるのが今の本土だと思う。

 国士?が移民反対を唱えているが、日本へ移民する人自体が減るので門戸を開いても誰も来ないかもしれない状態をみると少し滑稽に見える。また、中国はこの大きな問題を抱えており、大きな戦争や軍事行動を行うことは難しいだろう。これは勝てばいいが、日本やアメリカと事を構えてもし一度でも負けるようなことがあれば共産党軍の崩壊を意味するし、そもそも経済の成り立ちからして、これらの国に大きく依存しているので、表面上偉そうにしても結局頭を下げざるを得ない。
 結局、この中国という地域への我々日本人の脅威論は、それを煽ってその隙間で儲けようとしている輩の踊りに過ぎないと思う。もちろん、アメリカ軍の引いた穴はしっかりと埋めなくてはならないし、戦線の引き直しは必要だろう。しかし、それ以上のことはやる必要もないし、当然不安を持つこともない。

 彼らの問題は極めて大きく、未来はとても暗いように見えるが、日本でも規模は小さいが同じような問題を何だかんだでして今を維持できている。だから、あの国でも、とんでもなく優秀な指導者が現れて、本質的問題をえいやっと解決するかもしれない。
もしかすると30年後、なんだかんだで乗り切った新世代中国人が今の日本人のように「綺麗」な状態になるんじゃないか・・・
と思ったが、やっぱりなかなか厳しいなと思いなおしたりした。

 結局、自分の中の中国は汚いし、うるさいし、飯がまずい。

 

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